「わたり」例外規定、首相「撤廃すると言うつもりない」

2009年1月9日7時23分 朝日新聞

 官僚が天下りを繰り返す「わたり」のあっせんが、8日の衆院予算委員会で取り上げられた。わたりの撤廃を求める野党議員に対し、麻生首相は「原則承認しない」としながら、例外規定を含む政令は見直さない考えを示した。

 改正国家公務員法は、3年間の移行期間を経た11年末以降、「わたり」のあっせんを禁止している。ただ、政府は昨年12月、移行期間中の対応について、「企業側の依頼に応ずるため、元職員でも必要不可欠な場合はあっせんできる」との政令を閣議決定した。

 民主党の仙谷由人元政調会長は「霞が関のクーデター。堂々と法律に反する条項が政令に書き込まれた」と例外規定削除を求めた。首相は「ご心配の向きを踏まえて厳格に運用していきたい」とする一方、「今この段階で直ちに撤廃すると言うつもりはない」と答えるにとどまった。

 例外規定については渡辺喜美・元行革相も5日、首相あてに提出した文書で「今までひそかにやってきたあっせんを是認した。言語道断の暴挙だ」と撤回を要求。自民党行政改革推進本部の公務員制度改革委員会でも8日、「『わたり』禁止は1丁目1番地。政令を変えないとだめだ」との批判が噴出した。

 政府内にも「政令は変えた方がいい」(政府高官)との意見がある。しかし、官僚の反発が必至なうえ、決めたばかりの政令を変えれば、今回も「迷走」との批判を浴びかねない。そのため、首相としても政令見直しまで踏み込めなかった。(蔵前勝久)
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by deracine69 | 2009-01-09 07:23 | 政治  

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