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都:注目集める新会計、「隠れ借金」も明確に 全国自治体から問い合わせ急増 /東京

12月19日13時1分配信 毎日新聞

 都が今年度から始めた新たな公会計制度が、全国の自治体の注目を集めている。「複式簿記・発生主義」と呼ばれる会計制度で、自治体の財産や借金の実態が一目で分かる。北海道夕張市が巨額の「隠れ借金」を抱えて財政破たん宣言した6月以降、全国から都への問い合わせが急増。都が作製した制度の解説書は、自治体職員の間で1000部を超す“ベストセラー”になっている。

 「単式簿記・現金主義」と呼ばれる従来の公会計制度では、家計簿のように「100万円の収入」などお金の出入りを示すだけで現金の増減に着目する。これに対し、都の新制度は同じ100万円でも税収(収入)か都債(借金)かなどを厳密に仕分ける。各事業の資産や負債の実態が分かるため、予算編成の指標としても役立つという。

 6月に財政再建団体の申請を表明した夕張市では長年、赤字隠しのための借金を翌年度の借金で返す手法を繰り返し、金融機関からの借入金は総額約300億円に膨らんでいた。しかし帳簿上は黒字になり、巨額の借金が表面化することはなかった。こうした隠れ借金も、都の方式では容赦なく「負債」に振り分けられる。

 都は計22億円かけて新しい会計処理システムを開発し、4月に稼働した。問い合わせが急増したのは「夕張ショック」からで、7月に作製した初版700部の解説書は、配布を希望する自治体が相次ぎ、急きょ500部を増刷する事態となった。また、北海道庁は都の事例を参考に新制度の研究に着手した。

 都出納長室は「健全な財政運営には健全な公会計が不可欠。意欲がある所には都のノウハウを生かし協力したい」としている。【夫彰子】

by deracine69 | 2006-12-19 13:01 | 政治  

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