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三菱ふそう ハブ欠陥…販売に悪影響、経営に大打撃も

1月19日9時55分配信 毎日新聞

 三菱ふそうトラック・バスが18日、大型トラック前輪に使用した金属部品のハブに欠陥があったことを認め、近くリコール(回収・無償修理)を実施すると発表した。04年の大規模リコール後、再発防止のため慎重に強度を確認して安全と判断したはずのハブが、3年もたたずにリコール対象となり、同社製品の品質と技術力に厳しい目が向けられている。イメージダウンによる販売減など、再び経営が大きな打撃を受ける可能性もある。



 同日午前、ハブの調査報告書を国土交通省に提出した後、会見した同社の長谷川直哉・副社長は「業績への影響は詳細を検討中で、はっきりした数字はいえない」としたが、リコール費用が数十億円に上り、新車販売へのマイナス面があると述べた。
 同社は03年に三菱自動車から分社し、独ダイムラークライスラーの傘下に入ったが、ハブ破断の欠陥隠し発覚で窮地に立たされ、現在再建の途上にある。直近の05年12月期(決算期変更に伴い9カ月間)は78億円の最終赤字だった。
 06年は排ガス規制強化を前にしてトラックの買い替え特需が発生し、国内市場全体の追い風になった。三菱ふそうの普通トラック(4トン以上)の年間販売台数も2万5000台(前年比15.7%増)と伸び、欠陥隠しの影響で20%近い減少幅だった04、05年と比べ、復調が見えていた。

 しかし、07年は買い替え特需がなくなり、国内全体の普通トラックの需要は06年の11万台から3割ほど落ち込み、8万台程度になる見通しだ。いすゞ自動車など各社とも、国内販売の減少は織り込み済みだが、三菱ふそうは、ようやく取り戻しつつあった品質への信頼を再び大きく損なっただけに、他社以上に苦境に立たされるのは必至だ。
 今回のケースでは、前回のような悪質な情報隠ぺいは見られなかったが、別のメーカー幹部は「改良型ハブの評価を3年もたたずに見直したとなると、顧客の目も『大丈夫なのか』と厳しくなる」と指摘している。【小川直樹】

by deracine69 | 2007-01-21 09:55 | 経済・企業  

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