運転手「居眠りした」、過労か バス会社、ほぼ家族経営

2007年02月19日15時53分 朝日新聞

 大阪府吹田市でスキー客らを乗せた「あずみ野観光バス」(長野県松川村)の大型バスが大阪モノレールの橋脚に激突し、1人が死亡、26人が重軽傷を負った事故で、同社社員の小池勇輝運転手(21)が大阪府警の調べに「居眠り運転をした」と供述していることがわかった。大阪府警は業務上過失致死傷の疑いで小池運転手から運転状況を聴くとともに、19日午後にも同社と下総建司社長(39)の自宅を家宅捜索し、運行日誌などを押収して運行管理の状況などを詳しく調べる。

 吹田署の調べでは、バスは18日午前5時25分ごろ、大阪中央環状線と一般道との分離帯にまず衝突し、その後、橋脚に激突した。分離帯の手前にブレーキ痕がなく、小池運転手は調べに「一瞬、うとうとした。分離帯にぶつかって(事故に)気がついた」などと、居眠り運転だったことを認める供述をしたという。その後、ブレーキを踏んだが、間に合わず橋脚にぶつかったという。

 あずみ野観光バスの専務の女性(44)は調べに「小池運転手は事故前の2、3日間、長野~大阪間を往復運転していた」と証言。小池運転手は17日夕に長野県内を出発後、長野~大阪間の約400キロを1人で夜間運転していた疑いがあるという。小池運転手は調べに「ここのところ忙しかった」と話しており、同署は道路交通法違反(過労運転の命令など)の疑いもあるとみている。

 小池運転手はあずみ野観光バスの下総社長の長男で、亡くなったアルバイト添乗員の小池雅史さんは三男。00年設立の同社は、従業員が数人で家族経営の形態に近かったという。貸し切りバス事業への新規参入は、00年施行の改正道路運送法で、免許制から許可制に緩和され、業者が急増。運賃も認可制から事前届け出制になり、競争が激化しており、同署は同社の運行状況についても調べる。

 長野県の大町労働基準監督署は19日午後にも、18歳未満の雅史さんの深夜業務が労働基準法違反にあたる可能性があり、労働基準法違反の疑いで同社に立ち入り調査に入る。また大阪府も同19日午後、旅行の安全確保を定めた旅行業法に基づき、ツアーを企画した「サン太陽トラベル」(大阪市中央区)から事情を聴く。
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by deracine69 | 2007-02-19 15:53 | 経済・企業  

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