村岡元長官に逆転有罪判決 1億円ヤミ献金事件控訴審

2007年05月10日19時24分 朝日新聞

f0013182_2022169.jpg 自民党旧橋本派の政治団体「平成研究会」の1億円ヤミ献金事件で、政治資金規正法違反の罪に問われた同会元会長代理で元官房長官の村岡兼造被告(75)の控訴審判決が10日、東京高裁であった。須田賢裁判長は無罪(求刑禁固1年)とした一審判決を破棄し、禁固10カ月執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。元長官は上告する方針。

 控訴審では、村岡元長官が02年3月の派閥幹部会で1億円を裏金として扱うことを決めたとする、同会の滝川俊行・元会計責任者=同罪で有罪確定=の証言の信用性が焦点となっていた。

 一審・東京地裁判決はこの証言を「到底信用できない」としたが、須田裁判長は「信用性が極めて高い」と正反対の判断をした。その根拠として、(1)証言の根幹部分は逮捕直後から一貫している(2)あえて虚偽を述べて元長官ら国会議員を罪に陥れようとする理由がない――と述べた。

 「平成研の幹部会で1億円の話は出なかった」とする元長官の供述については「元会計責任者の供述と矛盾し、到底信用できない」と指摘。幹部会に同席し、裏金化の協議の存在を否定した野中広務・自民党元幹事長や青木幹雄・自民党参院議員会長の証言についても信用できないとした。

 これら派閥幹部について検察側が共犯として起訴しなかったことにも判決はあえて言及。「元長官と同じ事実で起訴することもできるが、結局は検察側の裁量の問題だ」と述べた。

 一審判決は1億円の献金について、(1)実質的には元首相が個人的な立場で受けたものとして取り扱われた可能性がある(2)元宿仁・自民党経理部長兼事務局長(当時)が事後処理を実質的に差配していた、と指摘した。しかし、この日の判決は「献金は形式的にも実質的にも党内の一派閥である平成研あてだったのは明らかだ」とした。

 村岡元長官は判決後に記者会見して、「不当極まる判決で、全く承服できない」と話した。

 東京高検の伊藤鉄男次席検事は「一審判決の誤りを明確に指摘し、検察官の主張する事実を全面的に認めた極めて妥当な判決だ」とのコメントを出した。
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by deracine69 | 2007-05-10 19:24 | 政治  

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