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スー・チーさん軟禁いつまで続く 国連が軍事政権非難

5月27日8時0分配信 産経新聞

 【バンコク=岩田智雄】ミャンマーの民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チーさんの自宅軟禁が1年間延長されたことに、国連や欧米諸国は26日までに一斉にミャンマー軍事政権を非難する声明を発表した。しかし、軍事政権は、同日付の国営紙で拘束の正当性を主張。中国とロシアの支持を後ろ盾に、民主化運動を押さえ込んだままの独裁体制に自信を深めている。



 スー・チーさんが書記長を務める最大野党、国民民主連盟(NLD)のスポークスマンは、自宅軟禁の延長に失望感を表明し、27日にはヤンゴンの党本部で集会を開いてすべての政治犯解放を求める。約4年前に拘束されたスー・チーさんは国家防衛法に基づき自宅軟禁が繰り返し延長され、以前の長期拘束を含めると拘束期間は17年間で通算11年以上になる。

 国連総会は毎年のようにミャンマーの人権状況に対する拘束力のない非難決議案を採択しており、今回の軟禁延長についても潘基文事務総長が「深い遺憾の意」を発表。米国や欧州連合(EU)も同様の声明を出した。

 これに対し、軍事政権は26日付国営紙ミャンマー・アーリンで、「スー・チー氏を自由にすれば、国を分裂させ、平和と平静を妨害する」と非難をはねつけた。

 軍事政権が神経をとがらせる背景には、カリスマ的な民主化運動指導者であるスー・チーさんの声を封じ、民主化勢力の弱体化を図り、そのうえで選挙を実施しようという意図がある。当局はこの数日間でスー・チーさんの支持者数十人を拘束。強権姿勢をさらに強めている。

 中国やロシアとの良好な関係も軍事政権に強気を維持させる要因となっている。スー・チーさんの解放要求を盛り込み、米英両国が国連安全保障理事会に提出したミャンマーへの非難決議案は今年1月、中露が同時に拒否権を行使し、廃案となった。中国は、ミャンマーから新たな天然ガス田の探査権を獲得、拒否権行使の見返りとなる「果実」を受け取っている。

by deracine69 | 2007-05-27 08:00 | アジア・大洋州  

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