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柏崎刈羽原発、放射性物質は大気中にも 中越沖地震

2007年07月17日23時32分 朝日新聞

 東京電力は17日、柏崎刈羽原子力発電所7号機(新潟県)の主排気筒から放射性物質が大気中に出たと発表した。新潟県中越沖地震の影響とみている。低レベル放射性廃棄物が入ったドラム缶約100本が倒れたり、消火用水配管から水が漏れたりするなど、同原発の1~7号機で計50件の機器の故障や破損が見つかったことも明らかにした。想定を上回る地震の直撃で、原発の思わぬ弱点が浮かび上がった。

 主排気筒は、原子炉で発生した蒸気を冷やして水に戻す復水器内の空気を浄化し、大気中に放出する施設だ。17日午後に放射性物質が外部に漏れていないかを点検したところ、放射性のヨウ素やクロム、コバルトなどが検出された。

 東電によると、放出された放射能量は推定3億ベクレル。法令で定める量の1000分の1程度で、環境に影響はないという。放射性物質は通常外部に漏れず、なぜ大気中に漏れたかはわかっていない。

 1~5号機では排気用のダクトにずれが見つかったが、放射性物質を含む気体が漏れた可能性は低いという。

 また、低レベル廃棄物入りのドラム缶約100本が倒れて数本のふたがはずれ、床の一部から1平方センチあたり0.5ベクレルの放射性物質が検出された。缶にはネジや配管の一部、手袋、焼却灰などを入れてあり、貯蔵庫2棟に計約2万2000本が保管されていた。

 一方、同原発6号機で16日に使用済み核燃料プールから微量の放射性物質を含む水があふれ、排水溝を通じて海に流れ出た問題は、17日も3秒に1滴の割合で原子炉建屋内に水漏れする状態が続いているが、海への流出は収まったという。ほかの原発6基の燃料プールでも水があふれ、建屋最上階の床が水びたしの状態という。

 また、地震直後に火災を起こした変圧器以外の変圧器7台でも、油が漏れたり地面に固定するボルトが折れたりしていたのが見つかった。消火用水の給水管も破損して水が漏れていた。

 東京電力では「複数の変圧器で火災が起きた可能性も否定できず、消火施設も十分機能しない状況だった。耐震補強工事も含め、検討が必要だ」としている。

by deracine69 | 2007-07-17 23:32  

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