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<麻生氏失言>政権タガ外れ露呈「安倍後継」レースに影響?

7月21日9時8分配信 毎日新聞

 麻生太郎外相が19日の富山県高岡市での講演で「アルツハイマーの人でも分かる」と発言した問題は、選挙戦に入っても閣僚の「失言ドミノ」が止まらず、政権のタガが外れている実情を改めて露呈した。政府・与党は「的確性を欠く」(塩崎恭久官房長官)と批判しながらも、外相がすでに発言を撤回し謝罪したことから、これ以上は問題視せず、沈静化をはかる方針だ。麻生氏は「ポスト安倍」の有力候補の一人と見られていることから、参院選で与党が惨敗した場合に予想される政局にも影響するとの見方もある。

 参院選の投票日を9日後に控え、政府与党内からは「軽率だ。選挙戦にマイナスはあってもプラスになることはない」(自民党町村派幹部)「もう勘弁して。緊張感を持ってやってくれ」(公明党幹部)「どこから矢が飛んでくるかわからない。民主党には敵失はないのか」(首相周辺)と悲鳴に近い嘆きが漏れた。

 久間章生前防衛相の米国の原爆投下をめぐる「しょうがない」という発言で、辞任の引き金を引いた公明党は今回「久間発言とは性質が違う。これで辞めろと言えば、『女性は産む機械』発言の柳沢伯夫厚労相も辞めなければならない」(幹部)と、事態を早期に収拾したいという姿勢だ。

 麻生外相は独特の「べらんめえ」調の話術が一部の有権者に人気だが、時に脱線し、「不規則発言」がたびたび物議をかもしてきた。自民党政調会長だった03年5月には、日韓併合時代に日本政府が朝鮮の人々を日本名に変えさせた「創氏改名」について「朝鮮の人たちが『名字をくれ』と言ったのがそもそもの始まりだ」と語って批判を浴びたこともある。

 20日、鳥取県倉吉市での演説でも「酒は『きちがい水』だとか何とか皆言うもんだから、勢いとかいろんなことありますよ」などと、またもや問題表現を口にした。

 自民党内には、麻生氏の今回の発言について「総裁候補の有力候補がこんなことを言うようでは、もっと慎重な人を求める声が出てくる。党内で麻生さんを推す動きが鈍るだろう。参院選後の政局でも、この発言は響くと思う」(町村派幹部)との見方もある。

 一方、野党は「全く人権感覚がない」(社民党の福島瑞穂党首)などと批判を強めている。民主、社民、国民新の3党は罷免を要求する構えだ。【佐藤千矢子】

by deracine69 | 2007-07-21 09:08 | 政治  

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