【相場英雄 マネーの深層】 与党の大敗予想に日銀ニヤリ?

2007年7月20日 ゲンダイネット

 29日に迫った参議院選挙。年金問題の泥沼化、事務所経費問題等から事前の選挙予想は軒並み与党苦戦の様相となっている。こうした中、日銀が笑いを噛み殺しているとの情報が入ってきた。果たしてそのココロは……。

 日銀は来年3月、福井俊彦総裁の5年間の任期が切れる。下馬評では、後任総裁に財務省出身の武藤敏郎副総裁、副総裁には将来の総裁含みで生え抜きの稲葉延雄理事の昇格が有力視されている。が、ここまでは表向きの話。ある事情通がこんな話を明かしてくれた。日ごろから日銀に強硬姿勢で臨んでいた自民党幹部が、「下馬評に上がっていた幹部人事案に対し、早くから反対姿勢を強めていた」というのだ。

 この大物議員。あえて名前は記さないが、日銀の金融政策変更時に強硬な反対論を展開し、日銀の独立性を保障した日銀法の改正までたびたびちらつかせたご仁である。日銀が警戒したのは「大物議員が総裁候補として竹中平蔵氏を水面下で推していた」(先の事情通)との情報をキャッチしたからだという。

 竹中氏といえば、閣僚時代にデフレの認識や金融政策運営の手法を巡り、しばしば日銀との意見対立をみせた人物。「日銀にとっては目の上のたんこぶ的存在」(中堅幹部)といえる。与党惨敗予想が強まるにつれ、この大物議員の発言力が低下したのは否めない。日銀に追い風が吹いたのが、「ニヤリ」につながったという構図だ。

 が、選挙は水もの。下駄を履くまで分からない。果たして日銀の思惑通りに事が運ぶかどうか……。

●あいば・ひでお 1967年生まれ。元時事通信社経済部記者。05年「デフォルト」で第2回ダイヤモンド経済小説大賞受賞、作家デビュー。
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by deracine69 | 2007-07-20 23:59 | 政治  

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