参院選最終情勢・複数人区、最悪…自民12、民主24

自民 東京、埼玉などで「0」も
ZAKZAK 2007/07/26

 「天下分け目」の参院選は29日投開票を間近に控え、自民党への逆風が収まらない。政治評論家の小林吉弥氏と、政治広報システム研究所の久保田正志代表&本紙が、18ある複数人区(44議席)の最終情勢を徹底分析した結果、「自民12議席」「民主24議席」とダブルスコアになる可能性も出てきた。東京や埼玉などで1議席も獲得できない恐れがある自民に対し、民主は6選挙区で2議席奪取もあり得る勢いとなっている。



 「2週間前より、自民党にとって情勢は悪化している。複数人区は都市部が多いこともあり、赤城徳彦農水相の絆創膏問題と麻生太郎外相の失言が追い打ちをかけた」

 小林氏は指摘する。

 これまでは与野党の棲み分けがあり、安定していた複数人区だが、今回はまったく違う。自民党への逆風は強まり、これがそのまま民主党への追い風となっている。

 独自データや情報網をもとに、小林氏と久保田氏&本紙が分析した最終情勢の判定結果は別表となった。

 極端なケースでは、複数人区の44議席(改選の現有議席は自民18人、民主17人、公明5人、共産1人=注・東京と千葉で1議席増、自民議員辞職で1議席欠員)で、「自民12人、民主23人」(小林氏)、「自民13人、民主24人」(久保田氏&本紙)の結果になった。

 両者の分析から、自民は最悪なら「12」、民主は最高「24」となり、ダブルの差が出てくるケースも予想されるのだ。

 終盤に突入した各選挙区の情勢は、どんな展開となっているのか。

 最大の激戦区は、5議席に20人が出馬した首都・東京だ。追い風を受ける民主の鈴木寛氏と大河原雅子氏、固い組織票を持つ公明・山口那津男氏の3人がリードしている。

 残り2議席を、自民の保坂三蔵氏と安倍晋三首相が担ぎ出した元テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代、共産・田村智子、無所属・川田龍平の4氏が競い合う。

 小林氏は「保坂氏は自民党票を固め切れておらず、丸川氏は無党派層で伸びていない。田村氏は投票率が下がったら、川田氏は上がったら、飛び込む」と分析する。

 丸川氏は選挙期間中、住民票移し忘れ問題まで発覚した。久保田氏は「保坂氏は抜けたが、丸川氏は最も自民党票をまとめきれない候補。選挙に行っていないのがマズイ。投票もしない人間が政治家になる資格があるのか、と有権者にみられている」と手厳しい。

 関東では千葉と埼玉、神奈川が大激戦となっている。

 千葉は、自民・石井準一氏と民主・長浜博行氏が抜け出し、残り1議席を民主・加賀谷健氏と自民・白須賀貴樹氏が接戦を演じている。「加賀谷氏は元県議で知名度もあり、都市部に浸透している。白須賀氏は石井氏に票が流れている」(小林氏)。民主2議席の可能性もありそうだ。

 埼玉は、民主・行田邦子氏と公明・高野博師氏がリードし、残り一議席を自民・古川俊治氏と民主・山根隆治氏が競い合う。「行田氏はタマがよく、伸びている。自公協力がうまく行っており、高野氏もいい」(久保田氏)。やはり民主2議席もあり得る展開となっている。

 小泉純一郎前首相のおひざ元・神奈川も接戦が繰り広げられている。自民・小林温氏は一歩リードで、残り2議席を、公明・松あきら氏と民主の牧山弘恵氏と水戸将史氏が争う。小林氏は「組織票がある松氏が強い」といい、久保田氏は「労組票がある牧山氏に勢い」とみる。大波乱もあるか。

 中越沖地震が直撃した新潟も注目される。民主・黒岩宇洋氏は優勢となり、残り1議席を自民・塚田一郎氏と民主・森裕子氏が奪い合う。塚田氏は無党派層に浸透していないが、「森氏には田中真紀子元外相が入れ込んでいるが、真紀子票は多くない」(久保田氏)。

 トヨタ労組を味方につける「民主王国」愛知も面白い。自民・鈴木政二氏と民主・大塚耕平氏は強く、残り1議席をめぐって、民主・谷岡郁子氏と公明・山本保氏が大激戦を展開する。「谷岡氏は中京女子大学の理事長で、個性豊かで知名度がある。学会公明票を食っている」(小林氏)

 複数区で公明党が苦戦していることについて、久保田氏は「過去の国政選挙に比べて公明党の固め率が低い。固め率を高めれば、自公協力もうまくいくだろう」と解説する。

 西川きよし氏や横山ノック氏ら“お笑い”議員を輩出してきた大阪は、どうか。民主・梅村聡氏と公明・白浜一良氏がややリード。安倍首相に「赤城農水相を辞めさせろ!」と直訴した自民・谷川秀善氏と共産・宮本岳志氏が残り1議席を奪い合っている。

 小林氏は「大阪人は谷川氏のようにハッキリ物をいう人間が好まれる」といい、久保田氏は「共産・宮本氏が伸びている。前回総選挙で、社民・辻元清美氏に行った票が行けば、当選もあり得る」とみる。

 1人区に続いて、複数人区も「自民大敗、民主躍進」なら選挙後の政局は避けられそうもない。

<参院選複数人区当落予想>
(左は小林氏、右は久保田氏&夕刊フジ ○=優勢、△=やや優勢、▼=あと一歩)

【北海道】(改選2)
  羽柴秀吉57 無新
  畠山和也35 共新
▼▼多原香里34 無新
△△伊達忠一68 自現
  千代信人43 諸新
  浅野隆雄51 社新
〇〇小川勝也44 民現
  荒川昌之48 無新

【宮城】(改選2)
〇〇愛知治郎38 自現
  加藤幹夫43 共新
  岸田清実52 社新
〇〇岡崎トミ子63民現

【福島】(改選2)
  小川右善57 社新
〇〇森 雅子42 自新
  宮本しづえ55共新
〇〇金子恵美42 民新

【茨城】(改選2)
〇〇藤田幸久57 民新
  石津政雄60 無新
  田谷武夫55 共新
  工藤敏隆46 国新
〇〇長谷川大紋64自新
  武藤博光45 諸新

【埼玉】(改選3)
  沢田哲夫43 国新
〇△高野博師60 公現
〇〇行田邦子41 民新
△〇古川俊治44 自新
  松沢悦子59 社新
▼▼山根隆治59 民現
  綾部澄子48 共新

【千葉】(改選3)
  本間 進52 無新
〇〇石井準一49 自新
▼▼白須賀貴樹32自新
 ▼浅野史子36 共新
  岩渕美智子51国新
  青木和美57 社新
〇〇長浜博行48 民新
△△加賀谷健63 民新

【東京】(改選5)
  ドクター・中松79無新
  沢田哲夫76 無新
△▼田村智子42 共新
  杉浦ひとみ51社新
  神田敏晶45 無新
△〇保坂三蔵68 自現
  東条由布子68無新
  黒川紀章73 諸新
  和合秀典65 諸新
  中村慶一郎73国新
▼△川田龍平31 無新
  須田喜久夫79諸新
〇〇鈴木 寛43 民現
  又吉光雄63 諸新
  鈴木信行41 諸新
〇〇山口那津男55公現
〇〇大河原雅子54民新
  マック赤坂58諸新
▼▼丸川珠代36 自新
  新井徹夫67 無新

【神奈川】(改選3)
  斉藤幸子39 国新
  和田 茂52 社新
  溝口敏盛60 諸新
  畑野君枝50 共元
▼△水戸将史45 民新
〇▼松あきら59 公現
△〇牧山弘恵42 民新
〇〇小林 温43 自現

【新潟】(改選2)
  山本亜希子31社新
△△塚田一郎43 自新
  武田勝利43 共新
〇〇黒岩宇洋40 民現
▼▼森 裕子51 民現
  楠原光政64 無新

【長野】(改選2)
〇〇吉田博美58 自現
〇〇羽田雄一郎40民現
  中野早苗59 共新
  中川博司49 社新

【岐阜】(改選2)
  加藤隆雄58 共新
〇〇平田健二63 民現
〇〇藤井孝男64 無元
【静岡】(改選2)

  木部 一42 無新
  平賀高成53 共新
〇〇榛葉賀津也40民現
〇〇牧野京夫48 自新
  土田博和57 無新

【愛知】(改選3)
  平山良平59 社新
〇〇鈴木政二59 自現
  八田広子61 共元
  柘植雅二52 諸新
  荒川厚太郎62諸新
△△谷岡郁子53 民新
〇〇大塚耕平47 民現
▼▼山本 保59 公現
  兵藤高志45 無新

【京都】(改選2)
〇〇松井孝治47 民現
△△西田昌司48 自新
▼▼成宮真理子37共新
  大城戸豊一57諸新

【大阪】(改選3)
〇〇白浜一良60 公現
  白石純子44 国新
〇〇梅村 聡32 民新
▼▼宮本岳志47 共元
  服部良一57 社新
△△谷川秀善73 自現
  上田剛史42 無新
  林省之介63 無新
  大谷義夫60 無新

【兵庫】(改選2)
〇〇鴻池祥肇66 自現
  原 和美57 諸新
  堀内照文34 共新
〇〇辻 泰弘51 民現
  西田幸光49 無新

【広島】(改選2)
  河野美代子60無新
  福本潤一58 無現
  吉長ゆい48 無新
〇〇溝手顕正64 自現
〇〇佐藤公治48 民新
  藤本聡志52 共新

【福岡】(改選2)
〇〇松山政司48 自現
  馬場能久57 諸新
  田中美由紀33共新
  金岩秀郎44 社新
〇〇岩本 司43 民現
  秀南高行32 諸新
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by deracine69 | 2007-07-26 12:00 | 政治  

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