<参院選>民主リード拡大 自民、依然苦戦 本社世論調査

7月27日3時7分配信 毎日新聞

 毎日新聞は25、26両日、電話による全国世論調査を実施し、29日投開票の参院選の終盤情勢を探った。自民、民主両党のどちらに勝ってほしいかを聞いたところ、民主が6月30日、7月1日の前回調査比1ポイント増の45%、自民が2ポイント減の31%。どの党、どの党の候補に投票するかを聞いた質問でも選挙区、比例代表ともに民主がさらにリードを広げており、「民主堅調、自民苦戦」という情勢に変化がないことが分かった。

 勝ってほしい政党の質問は昨年12月に始め、今回が6回目。5月の前々回調査で民主42%、自民33%と初めて民主がリードし、その後は調査のたびに差が開いている。

 投票先に関する回答を見ると、選挙区は民主が前回と同じ33%、自民が前回比2ポイント減の26%で、比例代表は民主が同1ポイント増の36%、自民が同2ポイント減の25%。選挙区で2ポイント、比例代表で3ポイント差が開く結果となった。

 政党支持率も民主が前回比6ポイント増の24%、自民が3ポイント減の22%となり逆転した。民主が自民を上回るのは、参院選直後の98年8月調査、衆院選直後の00年7月調査に次いで3回目。過去の2回の選挙ではいずれも自民が大きく議席を減らした。また、民主は従来、男性に比べ女性の支持が少なかったが、今回、女性の支持率も民主22%、自民21%となり、98年8月の調査以来約9年ぶりに民主が自民を上回った。

 他党の支持率は、公明6%、共産4%、社民3%、国民新1%、新党日本1%で、支持政党なしは34%だった。

 調査規模が違うので単純比較はできないが、19~21日に実施した特別世論調査では民主31%、自民21%とすでに逆転していた。

 参院選への関心は「ある」が前回比5ポイント増の82%、「ない」が6ポイント減の16%。投開票日が近づき、さらに関心が高まったことを示した。

 一方、安倍晋三内閣の支持率は昨年9月の発足以降最低の31%(前回比1ポイント減)、不支持率も最悪を更新する53%(同1ポイント増)で、反転の兆しは見えなかった。【平元英治】



<参院選>格差問題も争点…終盤情勢 本社世論調査
7月27日3時8分配信 毎日新聞

 毎日新聞が25、26日に実施した全国世論調査からは、参院選で民主がリードを保つ一方、最大争点は「年金問題」で変わらないものの、有権者の関心が他テーマにも広がっていることが浮かんだ。中でも「格差問題」への関心の高まりが改選数1の「1人区」での自民苦戦の一因になっていることがうかがえた。【坂井隆之、小山由宇、林哲平】

 ◇年金に次ぐ関心

 投票の際に最も重視する政策を聞いた質問の回答では、格差問題の伸びが目立つ。5月の前々回調査は13%で年金、教育、憲法に次ぎ4番目だったが、前回は15%に上昇し、今回は16%で年金に次ぐ2番目の争点に浮上した。特に内閣不支持層では21%が格差問題を挙げており、年金の22%と同水準となった。

 注目されるのは、格差を挙げた人の参院選への考え方。勝ってほしい政党は民主62%、自民17%で、民主のリード45ポイントは全体の14ポイントを大きく上回った。投票先の質問でも選挙区で民主47%、自民15%、比例代表で民主49%、自民14%と大きく差が開いており、格差問題が自民に打撃を与えていることがうかがえた。

 また、格差を挙げた人の内閣支持は18%にとどまり、不支持は71%。支持政党でも民主35%、自民11%などで、いずれも全体と比べて自民により厳しい数字が並んだ。

 格差問題は民主が今春の統一地方選で最大争点と位置づけたテーマ。統一選ではあまり効果が上がらなかった戦略が、ここにきて奏功した形だ。

 毎日新聞の19~21日の特別世論調査は、1人区の自民苦戦を示した。1人区は農村部など格差問題に悩む地区を抱える選挙区が多い。自民の取り組みに対する不満が、1人区での「自民離れ」につながっていることを示すデータと言えそうだ。

 ◇年金改革…民主案、支持53%

 年金記録漏れ問題を投票の判断材料にすると答えた人は66%で前回の74%からは減少。政府が対応策を打ち出したことなどを受け、わずかながら関心が他の争点に移りつつあることを示した。ただ、投票の際に最も重視する政策は年金問題が26%で引き続きトップ。年金一色でなくなっただけで、関心が高いテーマであることは変わらない。

 判断材料にする人の投票先は、比例代表が民主42%、自民21%で、選挙区が民主38%、自民21%だった。勝ってほしい政党でも民主が53%で、自民の25%を大きく上回っており、年金問題に不満を持つ層を民主が取り込んでいることが改めて鮮明になった。
 一方、年金制度改革をめぐり、与党案と民主案のどちらがいいと思うかを尋ねたところ、「基礎年金部分を税金でまかなう民主案」が53%に達し、「現行の保険料方式を維持する与党案」の33%を上回った。自民支持層の23%、公明支持層の20%も民主案を支持しており、国民年金の未納・未加入が深刻化している保険料方式への不安感が広がっていることが浮かび上がった。

 年金改革に関連する消費税率引き上げ問題については、「現状の5%のままでよい」という回答が44%で最も多かった。

 ◇無党派層…民主が取り込みか

 政党支持を尋ねる質問に「支持政党はない」と答える無党派層は、国政選挙のたびに勝敗のカギを握る存在と位置づけられる。今回の調査からは民主がすでに無党派層を取り込んだことを示す数字も浮かんだ。

 「支持政党はない」と答えた人の参院選への考え方を見ると、勝ってほしい政党は民主44%(前回比6ポイント減)、自民18%(同3ポイント増)。投票先も選挙区が民主26%(同9ポイント減)、自民13%(前回と同じ)、比例代表が民主31%(同9ポイント減)、自民15%(同2ポイント増)。

 いずれも民主が大きく上回ったものの、増減の傾向は全体の情勢と違う結果となり、無党派層で民主が後退する一方、自民が盛り返しているようにも映る。

 しかし、「支持政党はない」という回答は前回比9ポイント減の34%。民主支持と答えた人が同6ポイント増の24%に達したことから考えると、前回まで無党派だった層の多くが民主支持層に移行していたととらえられる。

<参院選>自民「40」が分岐点か…焦点、首相の責任ライン
7月27日3時9分配信 毎日新聞

 参院選終盤に入っても自民党への逆風が収まらない情勢を受け、与党内では過半数維持(64議席)という本来の「勝敗ライン」以上に、安倍政権が危険水域にさしかかる「退陣ライン」に関心が移っている。98年参院選で橋本龍太郎首相が退陣した際の自民獲得議席44を割り込めば大敗感が一気に強まるが、政府・与党内では40議席を自民が確保できるかが、ここにきて政権維持の指標として意識され始めている。

 小泉純一郎前首相は26日、北海道での選挙応援演説で「首相が1年、2年で辞めていたら改革はできない」と述べ、選挙後の首相退陣は不要との考えを改めて示した。首相に近い閣僚や党幹部からは与党敗北を前提とした続投論が次々と浮上している。「惨敗を喫しても内閣改造、党役員人事で人心を一新、秋の臨時国会に臨む」というのが筋書き。麻生太郎外相は自らの「アルツハイマー」発言がたたり、福田康夫元官房長官の待望論も広がりを欠くなど、「ポスト安倍」候補の本命不在という党内事情が背景にある。

 しかし、自民が40議席未満ならレームダック化は避けられず、与党内から首相退陣を求める声が強まるのは必至だ。参院での与野党逆転に成功した民主に参院議長と主要常任委員長を奪取されるうえ、いずれ野党が首相問責決議案を提出すれば可決されるのは確実。法的拘束力は無いとはいえ政治的には重い決議で、首相は総辞職か衆院解散の二者択一を余儀なくされる展開もあり得る。仮に内閣改造をしても、74年に田中角栄元首相が政権末期に行った内閣改造に29日間(実質15日間)しか延命効果がなかったという前例もある。

 一方、自民党が98年に橋本首相が退陣した44議席を上回れば、首相は続投する見通し。参院自民幹部は「45議席以上なら野党からの引き抜き工作にもめどがつく」と語っており、野党への多数派工作で過半数回復に執着する構えだ。

 自民が44議席から40議席までの間であれば、首相は続投を選択するとの見方が政府・与党内では強い。しかし、大敗のダメージは極めて大きいだけに、与野党対決法案を回避した国会運営を考慮するとみられる。

 周辺の「退陣不要」の大合唱にかき消されがちだが、首相は04年参院選で敗北した時、いち早く幹事長辞任を表明した。祖父・岸信介元首相の日米安保条約改定後の迅速な退陣(60年)を教訓にするとの指摘もある。29日に下る民意の審判をどう受け止め、判断するのか。【中川佳昭】
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by deracine69 | 2007-07-27 03:07 | 政治  

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