危機感強める安倍政権 大敗の場合 森氏、解散の可能性に言及

2007/07/27 08:10 産経新聞

 与党への逆風が吹きやむ気配はない。遊説に明け暮れる安倍晋三首相の発言にはこのところ、続投への意欲をみせるものが目立つが、自民党は森喜朗元首相が26日、与党が敗北した場合の衆院解散に言及するなど、与党の過半数割れが確実視されるなか、選挙後の厳しい政権運営もにらみ危機感をいっそう強めている。

 「全国で街頭演説を行っており、国民の皆様から率直な意見をいただいている。皆様の声を国政に反映させなければいけない。決意を新たにしている」

 安倍首相は26日、千葉県松戸市の街頭演説でこう訴え、続投への強い意欲を表明。この日配信された安倍内閣メールマガジンでも、公務員制度改革、教育再生、憲法改正を取り上げ「いかなる状況にあろうとも、原点を見失うことなく、改革を着実に前進させていくこと。私は自らの使命を果たしていきたい」と強調した。

 選挙戦最終盤でも、参院選の勝敗の行方を左右する29の1人区の多くで、自民党候補と野党系候補とが当落線上で激しく争う展開が続く。このため、自民党は愛媛や富山、岡山、鹿児島など9選挙区を最重点区に指定し、最後のテコ入れを図っている。

 しかし、世論調査の結果から明らかなように、公明党の13議席獲得を前提としても、自民党が、与党の過半数維持に必要な51議席を確保することは絶望的な情勢だ。

 こうしたなか、森氏は26日、大阪府豊中市での演説で「参院で野党が多数になると衆院の法案が通らないことになる。だんだん追い込まれていって、衆院は解散せざるを得なくなる」と、初めて衆院解散に言及した。

 さらに「解散を恐れているわけではないが、政治が不安定になることは国民にとっても、とても不幸なことだ」と強調した。

 森氏の発言は、厳しい情勢認識と危機感を率直に吐露すると同時に、それと裏返しに「政治の不安定化」を有権者に訴えることで「国民にも冷静な判断を取り戻してほしい」(党幹部)との思いがありそうだ。

 一方、下村博文官房副長官は都内での街頭演説で「自民党、与党が何議席になっても安倍首相の退陣はあり得ないということは、実際はない。やはり大敗すれば、首相は責任を感じる」と述べた。その後、下村氏は首相官邸で記者団に「実際は大敗はないと思っており、首相の責任論になる議席にはならない。(陣営の)引き締めの意味で述べた」と釈明した。

 強まる危機感は、足並みの乱れを誘発してもいる。
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by deracine69 | 2007-07-27 08:10 | 政治  

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