<参院選>フジモリ氏落選 「立候補は誤り」ペルーで批判も

7月30日10時37分配信 毎日新聞

 【サンティアゴ庭田学】ペルーのアルベルト・フジモリ元大統領(69)が29日、日本の参院選で落選したことで、元大統領はペルー政界復帰の可能性を残したものの、敗戦は同氏と再興を目指すペルー国内のフジモリ派にとって失点となった。

 サンティアゴ郊外で自宅軟禁下にあるフジモリ氏は、人権侵害や汚職事件の容疑でペルーへの身柄引き渡し審理をチリで受けているが、11年のペルー大統領選に再度立候補を目指すとの憶測が常に流れている。

 同氏は落選後、日本人記者団との会見でペルーや日本での今後の政治活動について「ゆっくり考える」と述べるにとどめたが、参院選立候補表明後、「ペルー政界復帰の可能性はある」と繰り返してきた。

 しかし、日本政界進出を目指したことについて、ペルーのフジモリ派内部からは元大統領の決断に反対する意見が噴出した。昨年の大統領選に同派から立候補したマルタ・チャベス氏は「日本政界への扉を開けることは、ペルー政界への扉を閉ざすことだ」と批判。参院選落選が決まった29日もフジモリ派国会議員から「日本での立候補を承諾したことは誤りだった」との声が上がった。

 身内からの異論に対しフジモリ氏は立候補表明後、日本での政治活動について抱負を語る一方、ペルーの支持者には「ペルーに戻ることを約束する」と述べ、祖国での政治活動も続ける姿勢を示していた。

 だが、日本とペルー二つの国籍を持ち、両国に「二また」をかけるような同氏の政治姿勢は、ペルー国民に理解しにくい。日本での立候補は身柄引き渡しを回避するためとも受け止められた。

 参院選落選でペルー政界復帰の可能性が再浮上することになるが、一度は日本政界への進出を目指したことで、マイナスイメージだけを残す結果になった。

 チリ最高裁は今月11日、フジモリ氏のペルーへの引き渡しを退けたが、ペルー側は異議を申し立てており、同氏は「引き渡し不可」が確定するまで自由に活動はできない。また、チリ在住のペルー人が同氏を人権侵害容疑で告訴したほか、ペルー政府も新たな身柄引き渡し要請をする可能性があり、チリ出国のメドは立っていない。
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by deracine69 | 2007-07-30 10:37 | 政治  

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