参院選大敗 成長戦略にも陰り 幹事長の重し外れ

7月31日12時23分配信 産経新聞

 自民・公明両党の参院選大敗で、安倍晋三首相が推進する経済成長戦略は大きな壁に突き当たった。成長戦略を背後から支えてきた自民党の中川秀直幹事長が辞表を提出したためだ。安倍首相は30日の会見で改革断行を強調したが、求心力の低下は避けられず、戦略の練り直しを迫られる可能性も出てきた。

 財政再建に関する安倍首相の基本戦略は、歳出削減と安定財源確保を目指した「歳入・歳出の一体改革」だ。加えて、3%台後半というかなり高めの名目成長の達成で税収増を図り、国民負担を極力抑えることにある。

 経済財政改革の基本方針(骨太の方針)では、最低賃金の引き上げや中小企業の活性化、地方の産業を支援する地域力再生機構の創設など「成長力底上げ」戦略を提示。8月以降、具体化の作業に入る予定だった。

 そもそも成長戦略は中川幹事長の持論だ。今回の参院選の戦いも考慮し、増税分を極力抑えるために「上げ潮政策」と自ら提唱。歳出削減に後ろ向きな党内族議員を強引にねじ伏せて政府・与党で了承させた経緯がある。だが、足元でも2%台の低成長にあえぐ中、非現実的との見方は少なくなかった。消費税増税で財政再建を目指す「堅実派」からも「楽観的すぎる」との批判が絶えなかった。

 参院選の敗北で“上げ潮派代表”の中川幹事長が辞表を提出したことで、政府内では成長路線の旗振り役を担った大田弘子経済財政担当相の去就も取りざたされる事態だ。

 格差是正や少子化対策を強く求める野党の勢いが強まり、政策の軌道修正を迫られて成長シナリオにひび割れが生じるのは必至だ。 

 企業業績は回復しながら賃金は増えず、多くの国民に景気回復の実感は乏しかったが、ようやく好循環の時機到来の見方も出ていた。だが、野党の攻勢で基本戦略の修正という難題をどう乗り切るか、正念場を迎える
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by deracine69 | 2007-07-31 12:23 | 政治  

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