参院選 各国の反応

2007/07/31 07:46 産経新聞

米国 安倍政権と連携維持

 【ワシントン=有元隆志】米政府は参院選について、「日本の国内問題」としながらも、「緊密な同盟国として、引き続き2国間や多国間の問題で協力をしていきたい」(国務省当局者)として、安倍政権との連携を維持していく方針だ。

 ブッシュ大統領は演説で、かつては敵国だった日本が同盟国になったとして、小泉純一郎前首相の名前を頻繁に取り上げてきたが、最近は前首相とともに安倍晋三首相にも言及するようになった。

 4月の首脳会談などを踏まえ、「首相が信頼に足る指導者であると認知した」(米政府関係者)結果といえ、首相の続投は、ブッシュ政権にとり好ましい結果といえる。

 ただ、「惨敗で非常に弱体化」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)した安倍政権が、イラクへの自衛隊派遣継続などで、協力を維持できるか不安視する向きも強まるとみられる。ミサイル防衛協力や在日米軍再編などの懸案も残されている。

 30日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、参院での与野党逆転により「議会が混乱に陥り、特に防衛関係の法案を通すのが困難になる」との北川正恭早大大学院教授の談話を紹介した。

英国 政治文化帰る必要

 【ロンドン=木村正人】30日付の英紙タイムズは社説で、日本が首相や政権の交代ではなく、腐敗した派閥政治など政治文化を変えなければ、「国際社会の影響力を失う」と述べ、中国や韓国にも後れをとることになると警告した。

 また、同日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、安倍政権の敗因について「政治スキャンダル、首相のカリスマ性欠如、年金問題」の3つを挙げ、「ブルーブラッド(名門出身)」の安倍晋三首相に、有権者は明確な拒否を示したと伝えた。

 多くのメディアは、参院の過半数を失ったことで今後の政権運営は難しくなるとの見方で一致しており、日本の政治が「何カ月も機能マヒに陥る恐れ」を指摘する声も出ている。

ロシア 首相去就に関心

 【モスクワ=内藤泰朗】ロシアでは、参院選での自民党の歴史的な大敗で、野党の躍進ぶりとその行方に関心が集まっている。敗北にもかかわらず続投の意向を示した安倍晋三首相が今後どこまで安定した政権運営を行えるのかも、注目されている。

 ロシアの国営テレビ、NTVは29日、参院選開票結果について「野党は日本史に新たなページを開こうとしている」と速報。「戦後、初めて野党が参院をコントロールすることになる」と伝えた。

 一方、30日付の大手日刊紙RBKは「日本は野党が勝利を祝うが、安倍首相は辞任したくない」と報道。「対ロシアで強硬的な姿勢を示し、平和憲法を改正しようとする」安倍首相の去就に強い関心を示した。

韓国 対北政策変化の見

 【ソウル=黒田勝弘】韓国は参院選での自民党の敗北について、年金問題や閣僚スキャンダル、格差問題など内政上の相次ぐ悪材が原因としながらも今後、安倍政権の弱体化によって対北朝鮮政策に変化が生じるのではないかと観測している。

 韓国メディアは30日、一斉に「自民党惨敗」を大きく伝え、安倍政権の行方や政界再編、政権交代の可能性などに強い関心を寄せるとともに「対北強硬政策の手直し不可避」(ハンギョレ新聞)「改憲構想後退」(東亜日報)「保守・右翼傾向を進めてきた自民党の変化が注目される」(韓国日報)などと展望している。

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北朝鮮 退陣が常識

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)機関紙・朝鮮新報(電子版)は30日、参院選で与党が惨敗したにもかかわらず安倍晋三首相が続投表明したことを批判した。

 同紙は自民党が37議席にとどまったことについて、「文字通り歴史的な大敗だ」と指摘。さらに、「自ら退陣することが(日本の)慣例であり常識だが、そのような感覚すら(安倍首相には)ないようだ」との見解を示した。

 また、選挙期間中、自民党幹部らが北朝鮮批判を行ったことに関連し、「彼らの汚い政治的目的を達成するため、『北朝鮮』『拉致』を今回も最大限に悪用したが、あまり効果がなかった」と主張した。
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by deracine69 | 2007-07-31 07:46 | 政治  

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