日本版NSC創設先送り 参院選惨敗で主張後退

2007/8/5 中國新聞

 政府、与党は五日、外交・安全保障政策の司令塔となる日本版「国家安全保障会議」(NSC)創設の安全保障会議設置法改正案について、秋の臨時国会での成立を断念した。参院選での与党過半数割れを受け、民主党など野党が同様に反対するテロ対策特別措置法の延長を最優先すると、NSC法案の成立は困難と判断した。これにより政府が来年四月を予定していたNSC創設は先送りの方向となった。

 NSCは、安倍晋三首相が昨年九月の就任前から政権構想の目玉としてきた。参院選惨敗による「安倍カラー」政策の後退が明確になってきた。

 政府は今年四月、NSC法案を通常国会に提出。しかし、天下り規制強化のための国家公務員法改正案などの審議が優先されたため、継続審議となっていた。

 一方、政府、与党は今月末の召集を検討している臨時国会で、十一月一日に期限が切れるテロ特措法を一年間延長する方針だ。同法に基づく海上自衛隊のインド洋での給油活動は、二〇〇一年の米中枢同時テロを受けた対米協力の柱。だが参院で多数を占める野党の反対を押し切り成立を図るには、衆院での再可決を必要とするなど難航必至だ。

 こうした中で、NSC法案は、官房長官、防衛相ら国会答弁を担当する閣僚が重なるためテロ特措法と並行して審議するのは難しい見通しとなっていた。

 民主党内にはNSCの必要性を認める意見もあるが、首相周辺は「政権交代を狙う小沢一郎代表が安倍カラーの強い法案で修正協議に応じるわけがない。当面は国民生活に直結する法案しか通らないだろう」と指摘している。
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by deracine69 | 2007-08-05 23:59 | 政治  

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