【政論探求】安倍首相は靖国参拝をしてはどうか

2007/08/08 08:07 産経新聞

 安倍晋三首相は惨敗ショックから、この政権をどう立て直そうとしているのだろうか。

 ひとつは、いうまでもないが「人事」だ。首相官邸に政治判断ができて永田町や霞が関に人脈を持つ「幕僚」がいない。「少年官邸団」などといわれるゆえんだ。挙党態勢もさることながら、官邸の政治的成熟度をどう高めるかが焦点となる。

 もうひとつは政権の基本スタンスだ。本格保守政権としてデビューしたはずなのだが、年金不信、政治とカネ、閣僚の失言といった問題に追われて、「戦後レジームからの脱却」「現政権で憲法改正」などの基本テーマがどこかへ吹き飛んでしまった。

 7日召集の臨時国会で参院に民主党議長が誕生した。衆院で3分の2を占めながら参院では少数与党という「衆参ねじれ構造」は大規模な政界再々編でもないかぎり、当分は解消しない。

 安倍首相としてはこれから先、野党の顔色をうかがいながら妥協路線で臨もうとするのだろうか。民主党の小沢一郎代表の政権奪取戦略第2ステージは、早期の衆院解散、総選挙を引き出すところにあるのだろうから、先の通常国会と同様に「徹底抗戦・何でも反対」路線を継続させるだろう。

 となれば、少々の譲歩姿勢を見せたところで足元を見透かされるだけである。ここは安倍首相が進めようとしていた本来の路線を「ぶれず、愚直に」突き進む以外にないのではないか。

 具体的な課題としては、テロ特措法の延長、集団的自衛権の見直し、国家安全保障会議(日本版NSC)の創設などが待ち構えている。粛々・堂々と進めていけばいい。民主党内にも支持派は存在するのであって、真正面から打ち出せば民主党の内部分裂を促せるかもしれない。

 そうした「保守らしさ」の象徴的なものが「8・15靖国参拝」だろう。小泉純一郎前首相はこれを総裁選の公約とし、「8・15」は微妙に回避しながらも毎年の参拝を続けてきた。これが保守層の支持拡大に貢献したことを改めて想起すべきだ。保守層にとって靖国は格別の意味合いを持つのである。

 どっちみち、安倍首相には年内に参拝するのかどうかの決断が迫られていた。中国の靖国をめぐる姿勢にも、胡錦濤体制が盤石になるにつれて変化が見られる。一時的に反発してもかつてのような泥沼的反日攻撃は抑制する可能性がある。

 反転攻勢のきっかけをどうつかむか。それには「8・15参拝」が最もタイムリーであり、政権基盤の再構築につながるように思える。(客員編集委員 花岡信昭)
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by deracine69 | 2007-08-08 08:07 | 政治  

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