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食の安全、揺れる東南アジア 中国、禁輸阻止へ報復?

8月8日14時34分配信 産経新聞

 【シンガポール=藤本欣也】中国製品が大量に出回る東南アジアで、中国製食品への不安が広がっている。フィリピンやマレーシアなどでは一部食品の輸入禁止や検査強化を実施。一方の中国当局は、同様の禁輸措置を進めるインドネシアに対し突然、同国産の水産物の輸入を全面禁止すると発表、インドネシア側を震え上がらせた。“見せしめ”との見方も広がる中、「食の安全」と「対中関係」のはざまで東南アジアが揺れている。

 ジャカルタからの報道によると、インドネシアのカラ副大統領は6日、記者団に「中国との間で貿易戦争になることは望んでいない」と語った。

 同国政府に衝撃が走ったのは3日。中国が突然、「インドネシア産水産物から基準を超える水銀やカドミウムなどが相次いで検出された」と公表し、「消費者を保護する」ため、すべてのインドネシア産水産物の輸入をストップした。

 特定品目だけでなく、すべての水産物を対象に禁輸するのは異例。インドネシア産の水産物関連の対中輸出高は年約1億5000万米ドル(約180億円)で、影響を懸念するインドネシア政府は「残留物で問題が起きたとの報告もなければ、中国側から事前の警告もなかった」と、中国側の強硬措置に戸惑っている。

 東南アジアでは、中国製品への規制の動きが広がっている。フィリピン政府は7月、中国製の4種類のキャンデーなどから有害物質が検出されたとして、これらの製品の輸入を禁止。マレーシアも、調査回数を増やすなど中国製食品の検査を強化することを決めた。

 インドネシアでは、中国製菓子からホルマリンが検出されただけでなく、中国製化粧品や玩具にも有害物質が含まれていることが判明。ジャカルタ・ポスト紙によると、政府は禁輸対象となる品目を公表するなど規制強化に動いていた。

 中国の強硬措置は、東南アジア諸国に広がるこうした禁輸の動きへの牽制(けんせい)とする見方も出ている。

by deracine69 | 2007-08-08 14:34 | アジア・大洋州  

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