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3つの宗教が生み出すウガンダ発「平和の味」

8月13日13時50分配信 COURRiER Japon + hitomedia

コーヒー豆はウガンダの主要な輸出品。だが、その大半は家族経営の小さな農園で生産されており、農家が手にする収益は、最終的な販売価格のほんの一部でしかない。

99年に国際的にコーヒー豆が生産過剰になり、価格が暴落した際、ウガンダ東部のムバレ県で、ユダヤ人コミュニティのリーダー、J・J・ケキが、事態の打開に向けて動いた。彼は、ユダヤ人やキリスト教徒、イスラム教徒が暮らすこの地域のコーヒー豆生産者の家を一軒一軒訪ね歩いて、協同組合の設立を呼びかけたのだ。

その結果、04年に3つの異なる宗教の信者たちが協力して、ウガンダ初のコーヒー生産者組合「ミレンベ・カウォメラ」(美味なる平和、の意)が誕生した。組合に加盟しているのは578家族。そのロゴには3つの宗教を象徴して、十字架と三日月、そしてダビデの星が描かれており、コーヒーは現在、フェアトレード商品として北米に出荷されている。

この組合のコーヒー畑は、エルゴン山のふもとに広がっている。そこには約2万5000人の住民がおり、25のモスクと22の教会、そして2つのシナゴーグ(ユダヤ人教会)がある。

「対立は無意味だ」

組合には、まだ精製機が8台しかないが、見通しは明るく、将来的には年間34トンの出荷を目指している。

組合の副理事長、カバラ・ステファン(68)はキリスト教徒だが、自分の子供たちが異なる信仰の隣人と結婚しても、全く問題はないという。「皆、同じ神によって創造された同じ人間。対立は無意味だ」と彼は語る。

組合の創設者、J・J・ケキは、ウガンダ初のグラミー賞候補になったミュージシャンでもある。彼はこう話す。

「私たちは、お互いを引き裂くものではなく、結びつけるものを大切にしているんだ。私たちのコーヒーを飲んだ人は、甘い平和の味で満たされるだろう」

エル・パイス(スペイン)より。

by deracine69 | 2007-08-13 13:50 | アフリカ  

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