【7月 ワイドショー】政治“お笑い化”に疑問

2007/08/14 08:37 産経新聞

 政治の話題がワイドショーで目立ち始めたのはいつごろからだろう。報道番組がプライムタイムに登場した当時、多くのテレビ関係者は「お堅い報道で視聴率をとれるのか?」と疑問視したが、視聴者はこれを支持し、各局も追随した。いま、政治ネタがワイドショーを賑(にぎ)わしている。政治への関心を呼び起こす意義はあるだろうが、一部の報道は面白おかしく伝えることに終始し、むしろ肝心な問題から目をそらさせてしまっているようにも感じられる。7月は参院選の話題がワイドショーランキングの上位を占めた。(戸津井康之)



バンソウコウ

 「赤城徳彦農水相がバンソウコウをはずして国会に入りました」

 産経新聞編集局に、共同通信社からの記事配信を告げるアナウンスの声が響いた瞬間、記者たちは一斉に失笑した。他の新聞社でも同じだっただろう。メディア各社には通信社から絶え間なくニュースが配信されてくるが、近年、政治という分野にワイドショー的な話題が増えている。

 赤城前農水相の進退をめぐる問題で人々に広く知らせるべきは、事務所費疑惑の詳細だろう。「バンソウコウ騒動」には、政治ニュースがワイドショー化することの危うさを感じる。


住民票問題

 自民党東京選挙区から出馬して当選した元アナウンサー、丸川珠代議員の扱われ方もそうだ。4年前に米国から帰国後、住民票を移さず、その間、度々行われた選挙で投票していなかった事実が明らかになり、先輩の女性議員に抱きついて号泣したのが話題になった。

 投票は民主政治の根幹である。その行為に無関心だった人間が「以前から政治に関心があった」と政治家への転身を表明し「投票を」と呼びかけても説得力を欠く。が、丸川氏をタレントのように追いかけ回すだけの報道は、その本質に迫ることはなかった。

 ジャーナリストの鈴木哲夫氏が、この問題について東京新聞に寄せたコメントは辛辣(しんらつ)だった。「選挙戦に入ったという理由で住民票問題をニュースで伝えたテレビはほとんどない。悪しき平等主義で、テレビの責任放棄だ」

 “面白おかしい選挙報道”は政治への不信感を強めこそすれ、政治参加意識の啓発につながるとは思えない。バンソウコウ騒動に、さくらパパのコスプレ選挙行脚、建築家と女優夫婦候補のガラス張り選挙カー…。この国の未来を考えるための材料を提供する選挙報道は為されたのか? ワイドショーを作る側はもちろん、見る側の姿勢も問われている。

 先日亡くなった作詞家で作家の阿久悠さんが、こんな文章を遺している。

 ≪「私が一票を投じた人があんな悪いことをして、まことに申しわけない」と泣いた有権者を見たことがない。これでは永久に民主主義は機能しない≫






 【7月1~7日】時・分・秒

(1)堕ちた誠意(羽賀研二)5・20・07

(2)政界のシンデレラ(小池百合子)4・28・39

(3)東国原知事inソウル1・36・39

(4)給食用中国産キクラゲから残留農薬1・08・21

(5)華原朋美・事務所解雇1・03・28

 【7月8~14日】

(1)いよいよ参院選6・23・26

(2)忘れたい男(羽賀研二)1・49・12

(3)台風4号 列島直撃1・49・08

(4)一万円札 謎のマンエン1・12・28

(5)怖い話と不敗神話(早大・斎藤投手)0・51・41

 【7月15~21日】

(1)新潟県中越沖地震14・53・25

(2)「大したことなかった」赤城大臣の傷1・50・39

(3)「段ボール肉まん」捏造(ねつぞう)報道1・20・58

(4)王子たちの米 武者修行0・42・12

(5)台風4号の猛威0・40・13

 【7月22~29日】

(1)明日は参院選 投票日3・37・13

(2)今度は27歳差?(小柳ルミ子)1・53・22

(3)復興への歩み(新潟県中越沖地震)1・28・45

(4)タリバン 韓国人拉致事件1・24・44

(5)光市母子殺害 差し戻し審1・19・09

                   ◇

 ※データ、タイトルはTBS系番組「ブロードキャスター」のお父さんのためのワイドショー講座より。カッコ内は本紙注釈。番組内では10位まで発表
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by deracine69 | 2007-08-14 08:37 | 政治  

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