きょう終戦記念日 退潮鮮明「安倍カラー」 靖国参拝や「右寄り」を封印

08/15 07:50 北海道新聞

 安倍晋三首相は十五日、就任後初の終戦記念日を迎えた。首相就任後の十一カ月間、中国、韓国両国との関係に配慮し靖国神社参拝を控え、参拝への言及は「あいまい路線」を堅持した。首相は「戦没者への尊崇の念」から靖国参拝を重視する姿勢を持ち続けるが、参院選惨敗により、政局混乱を招きかねない参拝の実現は一層、困難な状況だ。首相が就任直後から掲げる憲法改正など「戦後レジーム(体制)からの脱却」も壁にぶつかり、「安倍カラー」退潮を印象づける日になる。(東京政経部 堀井友二)

 安倍首相は十四日、首相官邸で記者団に対し、十五日の靖国参拝について「今まで申し上げてきた通り」と述べ、従来の「行くか行かないか明言しない」との見解を踏襲した。首相は就任後、一貫して靖国参拝に積極姿勢だった持論を封じ、その是非に踏み込んだ発言を避けている。

 一方で首相は参拝を控えながらも、今年四月、靖国神社の春季例大祭に「内閣総理大臣」名で真榊(まさかき)を奉納。七月にも「みたままつり」にちょうちんを献灯した。あいまい発言の裏には、靖国参拝の正当性を主張した自身の過去の言動との矛盾を回避し、首相の思想信条に共感する有権者や一部議員の支持をつなぎとめたい狙いもある。

 だが、こうした微妙なバランスを取りながら保ってきた「安倍カラー」は参院選の惨敗によって一気に色あせている。

 与党内では敗因に関し「首相の右に傾いている思考への有権者の警戒感が劇的に作用したのではないか」(自民党谷垣派議員)、「生活や格差など国民が不安に思っているところにしっかりと取り組むことが大事」(公明党・北側一雄幹事長)などと理念的な主張にこだわる首相に方向転換を迫る意見が続出した。

 この状況で終戦記念日以降も首相が参拝に踏み切ることがあれば、世論や、再び中韓両国をはじめとするアジア諸国から批判が集中するのは必至で、与党内の亀裂に発展する可能性が高い。全閣僚が参拝を見送る方針を表明したのも政権立て直しを優先するためだ。
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by deracine69 | 2007-08-15 07:50 | 政治  

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