どうなる?教育再生会議 参院選大敗で暗雲

2007/08/22 19:02 産経新聞

 与党が大敗した参院選の結果は、政府の教育再生会議(野依良治座長)にも影を落としている。27日に予定される内閣改造でメンバーが変わることに加え、議論に対して与党からの反発が強まることも予想される。教育再生を内閣の最重要課題に掲げ、「愛国心」を盛り込んだ改正教育基本法や、教員免許更新制などを導入する教育再生3法を成立させてきた安倍晋三首相だが、足踏みを余儀なくされそうだ。

 安倍首相が続投を表明したことで、「12月に予定していた3次報告が幻になってしまうのでは」と危惧(きぐ)していた再生会議の関係者らは、ほっと胸をなで下ろした。23日には都内の小学校の夏季補習を視察するなど再生会議委員らは活動を続けているが、会議のあり方は大きく変わらざるをえない。

 その一つがメンバー構成だ。内閣改造では、メンバーの塩崎恭久官房長官や伊吹文明文部科学相が交代する可能性が強い。「1次、2次報告をまとめるにあたって、塩崎氏のリーダーシップが非常に重要だった」(再生会議関係者)とされるだけに、影響は少なくないとみられる。

 また、安倍首相は「補佐官も含め、人事については熟慮していく」と表明。首相はこれまで、山谷えり子首相補佐官(教育再生担当)の働きを高く評価してきたが、留任は微妙な情勢だ。参院議員に転身した義家弘介氏が務めていた再生会議担当室長の後任も決まっていない。

 再生会議は3次報告に向けた審議を9月に再開し、(1)行政が配布した利用券を使い、生徒自身が選んだ学校に通う「教育バウチャー制」(2)教育委員会や学校の第三者評価(3)「6・3・3・4制」のあり方-などの課題を検討する。

 このうち、首相が就任前から提唱してきたバウチャー制度は、3次報告の「目玉」とされる。ただ、学校間に競争原理を持ち込むことには、再生会議委員の間でも賛否が割れている。学校が多くない地方では効果も限定的になるだけに、参院選の敗因の一つとなった「地域格差」の問題も絡み、与党内からの異論が強まりそうだ。

 参院で野党が過半数の議席を持ったことも懸念材料だ。民主党の支持基盤の一つである日教組は、教育基本法改正や教員免許更新制の導入など首相の教育改革路線に真っ向から反対してきた。首相が教育関係の法改正を狙っても、参院では否決される可能性が高い。

 「教育再生は緒に就いたばかりだ。さらに教育再生会議の報告に沿って、教育再生は進めていかなければいけない」

 首相は参院選の投開票から一夜明けた7月30日の記者会見でこう強調したが、道のりは険しさを増している。
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by deracine69 | 2007-08-22 19:02 | 政治  

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