ロイター個人投資家調査:早期の衆院解散・総選挙「すべき」59%

2007年08月24日13時05分 朝日新聞

 [東京 24日 ロイター] 個人投資家の59%が早期の衆院解散・総選挙の実施について「するべき」と回答し、52%が総選挙後に「民主党中心の政権」を期待しているという結果が、ロイターの実施した個人投資家8月調査で明らかになった。

 また、個人投資家の67%が安倍晋三首相の続投に否定的な回答を示した。一方、日本株への投資スタンスを示すロイター個人投資家DIは前月のプラス30からマイナス10へと急低下した。

 調査に回答したのは、ロイターCO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者である全国の個人投資家1292人(男性95%、女性5%)。調査期間は8月13日─16日。回答者の年齢層は20代が3%、30代が14%、40代が20%、50代が25%、60代以上が27%、70代以上が11%だった。

 調査期間中に、米国でのサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題を起点にした信用収縮懸念が一段と広がり、株安/債券高/円高が進行していた。

 <早期の衆院解散・総選挙支持が過半数>

 安倍首相が早期の衆院解散・総選挙を実施するべきかとの質問について、「するべき」は59%、「する必要はない」は41%だった。

 衆院解散・総選挙が行われた場合、「民主党中心の政権」を期待する回答が52%と過半数を占め、「自民党中心の政権」は36%だった。

 「民主党中心の政権」を期待する回答者からは「政権交代により癒着を断ち切らないといけないから」(30代男性)、「社会情勢の変化を求める。特に格差問題、雇用、年金」(40代男性)、「政治に緊張感が出て現状より良くなる」(70代男性)、「2大政党制のシステムを早く確立すべきだから」(50代男性)──などの声が聞かれた。

 一方、「自民党中心の政権」を期待する回答者は「民主党では統一されたポリシーの下での政治運営が期待できない」(20代男性)、「民主党は旧来のばらまき型財政を行う可能性が高い」(30代女性)、「政権を交代させたいが、民主党にも信頼感を持てないため、消極的に自民党を選択」(40代男性)──などと回答している。

 <安倍首相の進退で動かない株価>

 7月参院選で与党が大敗したものの直ちに続投を表明した安倍首相の進退問題を聞いたところ、「辞任すべき」との回答が67%に達し、「辞任しなくてよい」の33%を大幅に上回った。

 安倍首相がどこかの時点で辞任した場合の株式市場の反応については「特に反応しない」が52%、「上がる」が25%、「下がる」が24%という順になった。

 「特に反応しない」との回答者からは「株価が安倍首相の経済政策で動いたことは就任以来ないと思うから」(50代男性)、「辞任は株価に織り込み済み」(60代男性)、「与野党交代になる訳ではないから」(50代男性)、「安倍首相の進退より、サブプライム問題といったグローバルな金融問題の方で株価が動くと思う」(20代男性)──などと、影響は限定的とする見方が多かった。

 株価が「上がる」の回答数は「下がる」の回答数を小幅に上回ったが、「上がる」の回答者からは「新内閣に対する期待」(30代女性)、「はっきりすることが好材料」(60代男性)、「議員の不始末に対し一応のけじめがつく」(40代男性)、「不安定かつ不定見な政権が交代することは歓迎される」(50代男性)、「格差是正が正面から取り上げられ、国内経済的にプラス」(60代男性)──などの声があった。

 一方、「下がる」の回答者からは「政局の不透明感が増す」(50代男性)、「有力な次期首相候補がおらず、政局の混乱が長引きそう」(50代男性)、「自民党内の乱れから政策決定が遅延、構造改革が足踏みになる」、「構造改革の停滞、先行き不安による海外勢の買い控え」(40代女性)──などの指摘があった。

 <個人投資家DIは金融・保険などで悪化目立つ>

 日本株への投資スタンスを示すロイター個人投資家DI(「強気」の割合から「弱気」の割合を引いて算出)はマイナス10となり、前月のプラス30から急低下した。2006年11月調査(マイナス10)と同水準だった。 

 日本株に「強気」と回答したのは全体の45%、「弱気」は55%だった。年齢別にみると、「強気」割合は「70代以上」(54%)、「20代以上」(48%)で多く、「弱気」割合は「40代」(62%)、「50代」(57%)で多かった。

 「強気」の回答者からは「企業業績が良好」(40代男性)、「現在の株価低迷が日本経済でなく欧米のサブプライム問題の影響を受けているため」(30代男性)、「輸出が強い」(60代男性)、「中国、インドをはじめ新興国の経済が発展する限り、日本の企業は恩恵を受けるから」(50代男性)──などの理由が挙げられた。

 一方、「弱気」の回答者からは「サブプライム問題の先行きが不透明」(60代男性)、「政権動向が不透明だから」(50代男性)、「今後、さらに円高が進んでいくと思われるため」(30代男性)、「外国人の売り越し、日本の個人投資家の低迷」(50代男性)──などの理由が聞かれた。

 業種ごとの投資姿勢(「強気」から「弱気」を引いたDI)を調べたところ、金融・保険(前月比34ポイント悪化)、IT・ハイテク(20ポイント悪化)、素材(16ポイント悪化)などで悪化が目立った。改善したのは薬品・健康(前月比8ポイント改善)だけだった。

 「現在、投資したい/投資資金を増やしたい株」(複数回答)では、その他を除く全ての項目が低下し、国際優良株、IPO(新規公開株)、景気敏感株などの低下が目立った。

 <投資したい商品、REITなどへの関心低下>

 「現在、投資しようとしている/投資金額を増やそうとしている金融商品」(複数回答)では、預貯金、国内株式、公社債投信、外貨預金などの人気が上昇した。特に預貯金は20%と、昨年12月以来の水準だった。

 一方、外為証拠金取引は前月21%と、2006年1月の調査開始以来最高となったが、今月は一転13%に低下した。REIT(不動産投信)や不動産投資商品は、調査開始以来、最低の数字となった。

 「現在、外為証拠金取引をしている、もしくは将来やりたいと思っているか」との質問に対して、28%が「はい」と回答、「いいえ」の回答が72%を占めた。先月は38%と62%となっており、同取引への関心が低下した。 

 *ロイターCO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者は、年収500─799万円が32%と最も多く、1千万円以上が26%。会員が株式投資をする頻度は1カ月に1回が32%と最も多く、1週間に1回が22%となっている。

 今回の回答者の金融資産残高(除く不動産)は、1000─1999万円が21%で最も多かった。次いで500万円未満が20%、500─999万円が19%、2000─2999万円と3000─4999万円がともに13%、5000─9999万円が11%、1億円以上が4%だった。
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by deracine69 | 2007-08-24 13:05 | 政治  

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