自民参院選報告書 「敗軍の将」に批判集中 具体的対応策触れず

8月25日15時14分配信 産経新聞

 自民党が24日に決定した参院選の敗因を分析した報告書は、安倍晋三首相(党総裁)の政治手法や責任を問う異例とも言える厳しい内容になった。選挙戦では党首力や党のイメージを競う傾向が強まっているだけに、「選挙は個々の候補者が自力で戦うもの」(参院自民党幹部)との認識は過去のものとなりつつある。報告書でも、敗戦の責任追及は「敗軍の将」である安倍首相に集中した。(酒井充)

 加藤紘一元幹事長「いままでの選挙総括の中で一番優れている」

 野田毅元自治相「よくまとまっている」

 参院選総括委員会(委員長・谷津義男選対総局長)が報告書を提示した24日の党総務会は、安倍首相の続投に批判的な加藤氏らから、内容を評価する声が相次いだ。それほど安倍首相に対して厳しい総括だったという証左でもある。

 総括委は、参院選直後の今月1日の役員会で、安倍首相が「反省すべきは反省しなければならない」と指示したことを受け、設置された。連日のように党所属の国会議員や落選者、民間有識者らから意見聴取。出席した議員は全体の約3分の2にあたる274人にのぼった。このうち94議員が発言するなど党内の関心は高かった。

 首相に批判が集中した背景には、平成8年から衆院選に導入された小選挙区制の浸透が指摘されている。中選挙区制に比べて、従来の組織選挙が通用しないばかりか、党首をはじめとする党のイメージが当落を大きく左右するからだ。意見聴取では、「結果が悪かったのは大将が悪いからだ、と言う資格がみんなにあるのか」(島村宜伸元農水相)などの声は少数派にとどまった。

 参院選大敗の責任を負うべき現執行部が報告書をまとめたことにも、「現執行部が、いまだに総括のプロセスを管理しているのはおかしい」(太田誠一元総務庁長官)などの批判が出ている。

 一方、今後の課題として、地方への配慮や無党派層への浸透、党本部・地方組織の再編強化、広報戦略見直しなどを列挙した。しかし、いずれも参院選前から指摘された懸案ばかり。具体的な対応策や党再生の手がかりも見あたらなかった。
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by deracine69 | 2007-08-25 15:14 | 政治  

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