人気ブログランキング | 話題のタグを見る

【経済界】「期待できる」実力者ぞろい評価…改造内閣

FujiSankei Business i. 2007/8/28

 27日発足した安倍晋三改造内閣に対し、経済界は「構造改革路線の一段の加速」を期待している。株式市場でも、重厚な布陣となったことで「挙党一致での政権運営が期待できる」と評価する声が多い。ただ、参院での与党の過半数割れによる政局不安への懸念も根強く、株価の押し上げ効果は限定的にとどまりそうだ。外国為替市場でも、“日本売り”による円安傾向が強まるとの見方が出ているほか、日銀の金融政策にも少なからずの影響を及ぼすとみられている。

 27日に発足した安倍改造内閣に対し、経済界は「自民党役員とあわせ、要所に実力者を配しており、政策課題の解決に臨む決意が伝わってくる組閣」(山口信夫・日本商工会議所会頭)、「閣僚経験者を中心に、安定感と強い党内基盤を持つ内閣」(桜井正光・経済同友会代表幹事)と評価した。

 経済界は「わが国の行く手には難問が山積している」(御手洗冨士夫・日本経団連会長)との認識の下で、「財政再建など『小さな政府』の実現に向けた改革の継続と加速が必要」(桜井氏)とし、一貫して安倍政権の進める構造改革路線を支持してきた。

 その上で、改造内閣は「少子化対策や教育再生、社会保障制度の確立などに果敢に取り組む必要がある」(山口氏)と指摘。また、経済活性化に向けて「イノベーション(技術革新)の創出を促す取り組みの加速や地球温暖化防止、循環型社会の構築に向けた環境政策が重要」(古川一夫・日立製作所社長)という。あわせて、政策実現に向けた安倍首相の強力なリーダーシップも求めた。

 一方、国民に対する説明不足を懸念し、「あえて逆風の中で続投を決意した安倍首相は、国民の厳しい評価を真摯(しんし)に受け止め、改めて自らが目指す国の姿と政策をわかりやすく示してほしい」(桜井氏)、「改革の必要性について国民の理解をさらに深めてほしい」(御手洗氏)という要望も相次いだ。

 ただ、新内閣は参院での与野党逆転の中で政権を運営し、政策を実現していかなければならない。このため、「野党との政策本位の対話が緊密にもたれることを期待する」(米倉弘昌・石油化学工業協会会長)。民主党に対しては「責任政党として、重要な政策課題については現実的で具体的な対応を望みたい」(御手洗氏)と注文。政治の混乱に伴う改革の停滞による経済への悪影響を避けたい経済界の意向をにじませた。

by deracine69 | 2007-08-28 08:00 | 経済・企業  

<< 物価デモ地方波及 ミャンマー グッドウィル再建、不透明 返還9億円 >>