安倍丸、沈没寸前…改造からわずか1週間で遠藤農相が辞任

9月4日 サンスポ

 安倍内閣が改造からわずか1週間でガケっぷちだ。遠藤武彦農相(68)が3日、共済掛け金不正受給問題で引責辞任に追い込まれた。政権発足から約1年で閣僚の途中交代はなんと5人目。後任には若林正俊前環境相兼農相(73)をあてる。さらに「政治とカネ」にからみ坂本由紀子外務政務官(58)も辞任、自民党内でも玉沢徳一郎元農相(69)が離党届提出と、ガタガタの安倍丸。再チャレンジ挫折で沈没寸前…。

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 安倍政権が末期的な状況になってきた。

 遠藤農相は3日午前、自身が組合長を務める農業共済組合の補助金不正受給問題の責任を取り、安倍晋三首相(52)に辞表を提出した。たった在任8日のスピード辞任。昭和63年にリクルート事件絡みで4日目で辞任した長谷川峻法相に次いで、戦後2番目の「短命閣僚」となった。

 遠藤氏は会見で「首相が人心一新で再チャレンジしようという時に申し訳ない」と苦渋の表情に。前日2日に与謝野馨官房長官(69)との協議で引導を渡されており事実上の更迭だ。

 坂本由紀子外務政務官もこの日辞任。党支部の政治資金収支報告書に領収書の改ざんがあった責任を取った。さらに党内でも当選9回のベテラン、玉沢徳一郎元農相が同様に報告書への改ざん領収書添付が発覚した責任を取り、離党届を提出した。

 安倍首相は同日昼、農相辞任に関して記者団に「任命責任は私にある」と認めた。野党各党はその「任命責任」を徹底追及する構えだ。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長(60)は「問責決議などで首相の資質を厳しく問い詰める」と言明。参院での首相の問責決議案提出を検討していく。小沢一郎代表(65)は「首相自身がケジメをつけないと」と、首相の辞任を求めていく対決姿勢をあらわに。

 与党内でも「頼りない内閣といわれてもしようがない」「何をしても裏目だ」などと、今後の国会運営を不安視する声が一斉に広がった。宮崎県大崎市の党古川支部がこの日、安倍首相に早期退陣を求める申入書を党県連に提出。“地方からの反乱”も始まった。

 政治評論家の有馬晴海氏は農相辞任について「早急にクビを切れたので、今回だけなら致命傷にはならない。問責決議も法的効力はないので見て見ぬふりをするしかない」と分析。ただ、政権存続には「さらに辞任閣僚が出ないことが前提」と指摘した。

 安倍政権が土俵際に追い詰められたことは確かなようだ。
■問責決議
 参院で首相や閣僚の政治責任を問う決議。可決されたら衆院解散か内閣総辞職を迫られる衆院の内閣不信任決議と異なり、法的拘束力はない。可決例は平成10年10月の額賀福志郎防衛庁長官に対する1例のみで、額賀氏は辞任した
★若林氏“代打”3度目

 後任農相の若林正俊氏は改造前の安倍内閣で環境相として初入閣。5月の松岡利勝元農相の自殺後に農相臨時代理を一時務め、8月の赤城徳彦元農相の辞任後には農相を兼務。農水官僚出身で農政に精通していることもあり、3度目の“代打農相”に起用された。

 「クリーンで誠実」が周囲の評で、政治とカネ問題を抱えていない「安全な人材」として再起用されたようだ。ただ、押しの弱さを指摘する声もある。衆院3期の後、落選をはさみ参院にくら替えし2期目。趣味は家庭菜園。柔道4段。町村派所属。

◆慶応大・小林良彰教授(政治学)
 「経理上の処理の問題ではなく、会計検査院という公の機関から指摘を受けていたことを見逃したことは大きい。自らが組合長理事を務め補助金を受ける側だった人物が、その役職を兼務したまま、補助金を出す側のトップに就いたというのはおかしくないか。辞任する前に辞めさせるべきだった。せっかく舛添要一厚労相就任で国民は期待を持ったのに、今回の問題で安倍政権は『王手寸前』まで来た感じがある」

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by deracine69 | 2007-09-04 23:59 | 政治  

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