安倍首相退陣 「求心力ない」辞意 衆院本会議は流会へ

9月12日16時46分配信 産経新聞

 安倍晋三首相は12日午後2時から首相官邸で記者会見し、インド洋での海上自衛隊の給油活動継続などでめどが立たず、国政が混迷した責任を取り、首相を辞任する考えを表明した。首相は辞意表明の理由について「局面を転換しなければならない。新しい総理のもとでテロとの戦いを継続していくことを目指すべきではないかと考えた」と述べた。首相は7月の参院選での自民党大敗後も続投を選択していたが、閣僚らの不透明な政治資金処理問題などで政権の失速に歯止めがかからなかったためとみられる。

 首相の辞意表明を受け、自民党は早期に総裁選を実施して新総裁を選出する見通し。安倍首相を支えてきた麻生太郎幹事長らを中心に後継選びが進みそうだ。

 関係者によると、安倍首相は同日昼、首相官邸を訪れた自民党の大島理森国対委員長らに対し、「総理の職を辞する。代表質問に答えられない」と述べたという。これを受け、自民党は各党に対し、午後1時から予定していた首相の所信表明演説に対する各党代表質問のための衆院本会議開催を遅らせるよう申し入れた。本会議は流会になる見通し。

 麻生氏は国会内で記者団に対し、首相の辞意表明について、首相が「議会で求心力がなくなった」と理由を伝えてきたことを明らかにした。また、民主党幹部は、自民党幹部から「私(首相)は代表質問に出るわけにはいかない。健康上の理由だ」と伝えられたことを明らかにした。

 安倍内閣は昨年9月26日に発足。教育基本法改正、憲法改正のための国民投票法制定など、「戦後レジーム(体制)からの脱却」に取り組んだ。

 しかし、昨年12月に政治資金問題で佐田玄一郎行政改革担当相が辞任。今年5月には事務所の光熱費問題などを問われた松岡利勝農水相が自殺。さらに久間章生防衛相が失言で辞任するなど閣僚のスキャンダルが相次いだ。

 7月の参院選では年金記録紛失問題への批判もあって、自民党の獲得議席が37まで落ち込む歴史的な敗北を喫した。首相は「改革を続行することが私の責任だ。政治空白をつくるべきではない」と、引き続き政権を担う方針を強調。8月27日に内閣改造・自民党役員人事を断行したが、直後に遠藤武彦農水相が辞任に追い込まれるなど混乱に歯止めがかからなかった。
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by deracine69 | 2007-09-12 16:46 | 政治  

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