政治生命危ぶむ声 安倍首相の地元・山口

2007年09月13日02時15分 朝日新聞

 安倍首相の地元・山口県でも辞任表明に衝撃が広がった。

 島田明・県議会議長には、会見を終えた首相から携帯電話に連絡が入った。「心配をかけました」。普段と変わらない声だったという。

 同県では、故佐藤栄作氏以来34年ぶり8人目の首相だが、就任後は一度も地元入りしなかった。島田議長は「お疲れでした。違う形で国家のために頑張ってください」とねぎらったという。

 同県下関市の後援会事務所には、支援者から「これからも頑張って」「もう引き留められないのか」といった電話が寄せられ、スタッフが対応に追われた。後援会の塩田進顧問は「掲げた政策やテーマと、国民が思っていることとの間にギャップがあったのかもしれない」と残念そうに話した。

 また、安倍家の墓がある同県長門市では同夜、議会関係者や後援会員らがそれぞれ「残念会」を開き、辞任を惜しんで杯を傾けた。

 支持者の女性(70)は最近、首相のほおがこけ、あごが細くなったように感じていたという。「特にオーストラリアから帰ってからは顔色が悪く、心配で心配で。地元は父親の晋太郎さんが早く亡くなったことを忘れていない。体が第一。ゆっくり休んでほしい」

 一方、批判的な声もある。

 晋太郎氏からの秘書だった男性は「あまりよくない辞め方だ。理由がこれでは国民に納得してもらえない。政治生命にかかわると思う」と心配した。

 格差問題は首相のおひざ元でも、大きな課題だ。下関市の会社役員は「首相は苦労していないので、中小企業の苦しみなどが分からない。次は苦労した人になってもらい、弱者の味方をしてほしい」と語った。

 思わぬ余波を受けたところも。東京の菓子メーカーは8月、スーパーマン姿の安倍首相が国会上空を飛ぶ「負けるな! 晋ちゃんまんじゅう」を都内で売り出したばかり。昨年9月、政権発足に合わせて「晋ちゃんまんじゅう」を売り出したが、参院選の自民大敗を受け、新商品に切り替えた。

 ちょうどこの日、山口県内の約10カ所でも売り出す予定だったが、急きょ下関など4カ所に縮小した。卸売業者は「(安倍政権は)持ち直したと思っていたが」と残念そうに話した。
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by deracine69 | 2007-09-13 02:15 | 政治  

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