小泉チルドレン右往左往 自民党総裁選

2007年09月14日23時02分 朝日新聞

 自民党総裁選で、小泉前首相にラブコールを送り続けた「小泉チルドレン」らが、肝心の小泉氏に「100%出ない」と袖にされ、振り上げたこぶしのやり場に困っている。各派が雪崩を打って福田康夫元官房長官を支持する展開に、「旧態依然の派閥政治に戻っていいのか」と危機感を募らせ、福田氏、麻生太郎幹事長に続く「第3の候補」擁立を目指す主戦論もあるが、選挙基盤が弱いだけに、「冷や飯を食わされる」との懸念も。どこまで結束を維持できるか――。

 「小泉さんの心を動かすような勢いをつくれるかどうか。私たちは闘いに出たんです」

 安倍首相が辞任表明した翌13日朝。05年の郵政総選挙で初当選した1年生議員の代表格、猪口邦子氏が記者団に言い切った。参院選惨敗、逆転国会、突然の首相辞任……。この非常事態を打開できるのは小泉氏しかいないとの思いからだ。

 猪口氏は前日、思いを共有する佐藤ゆかり氏、杉村太蔵氏らとともに、「小泉前総裁の再登板を実現する有志の会」を結成。小泉氏と近い中川秀直前幹事長と武部勤元幹事長のバックアップを受けながら、小泉氏の立候補を求める署名を集めて回った。

 背景には、総裁選レースで先行した麻生氏が、郵政民営化法案に反対して離党した平沼赳夫氏の無条件復党を認める考えを示したことなどへの反発があった。選挙区が競合する落選議員の復党にまで拡大すれば、公認調整で不利な立場に追い込まれかねないからだ。

 だが、頼みの小泉氏は動かなかった。小泉氏は13日、中川氏に電話で「おれは出ないから、若い人たちに伝えてくれ」。小泉氏が、小泉改革を引き継いだ安倍政権と距離を置いてきた福田氏支持の考えを示したことも、1年生議員らを困惑させた。

 14日、党本部に集まった1年生議員からは、「福田氏は官房長官として小泉氏を支えた。私たちのインプットを受け取ってもらえるだろう」(猪口氏)との声の一方、「福田氏は小泉内閣途中で辞任した官房長官。有権者に小泉改革の継承者に見えるだろうか」(安井潤一郎氏)との懸念も。

 別の出席者は「戦うことにはマイナス面がある。後で復讐(ふくしゅう)される可能性がある。積極的に福田氏支持でいい」。署名に応じた三十数人のうち独自候補擁立論は約3割で、残りは福田氏支持だという。

 こうした情勢を受け、チルドレンの後見人である武部氏は14日昼、ひそかに福田氏と会い、復党問題をめぐる新人議員の不安を伝えた。その後、福田氏は同会の会合に出席、「年金や格差の問題に腰を据えて取り組む」と約30分間、自らの決意と考え方を説明した。

 主戦論は少数派だが、小泉氏の首相秘書官を務めた小野次郎氏は、福田氏の話を聞いた後もこう言った。「最後まで独自候補の擁立を考えたい」
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by deracine69 | 2007-09-14 23:02 | 政治  

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