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安倍政権崩壊を見る海外の目

“米国追随が原因” 米誌
2007年9月21日 しんぶん赤旗

 安倍晋三首相の辞任と自民党総裁選について、海外メディアは相次いで論評しています。

 米週刊誌『ニューズウィーク』(二十四日号)は、安倍政権の崩壊の原因について、「最後に彼を倒したのは、テロとの戦争という新しい世界戦争をしている米国への支持」の問題だったと分析し、安倍首相のアメリカ追随ぶりをあげています。

 同誌は、安倍首相について、米国の戦争を支持して求心力を失い政権を退いたスペインのアスナール前首相や英国のブレア前首相らと同列に並んだと論評。「安倍は、ブッシュとの友情のおかげでアジアで最初に倒れた首相となった」とのべています。

 また、海外派兵に対する憲法上の制限を取り除こうとする安倍首相の企てに、「日本国民は懸念を増幅させてきた」と指摘。安倍首相は、こうした国民の声をきかず、「テロとの戦争が最優先課題だとするブッシュの世界観に、単に付き従ってきただけだ」とのべています。

 米週刊誌『タイム』(二十四日号)は、安倍首相について、「主張する外交」を掲げて登場したものの、「もっと平凡な国内問題で破滅した」と指摘。有権者が望んだのは医療や年金の改革、就職問題の解決だったとして、「安倍は、日本国中をおおった切実な経済問題を感じ取っていたようにはみえなかった」と、辞任の背景に経済失政をあげています。

 英紙フィナンシャル・タイムズ(十五、十六日付)も、安倍首相が主張しつづけた「美しい国」づくりが有権者の支持を得られなかった理由として、「有権者は国際的な安全保障問題よりも、社会保障や財布の問題を心配し」、これらの問題が「選挙で自民党を痛めつけた」と指摘。「小泉改革」で小泉前首相が自民党の支持基盤を打ち砕き、地方財政や地方経済を疲弊させたことをあげ、「有権者は、とくにまずしい地方で、自分たちは取り残されたと(自民党に)反旗をひるがえしはじめた」とし、辞任の背景に、参院選での「構造改革」路線への国民の審判をあげています。

 同紙は、福田康夫元官房長官が総裁に選ばれれば、「福田氏の優先課題は、支持基盤を修復することだ」とも指摘しました。

自民総裁選 国民の声に応えよ マレーシア紙が論評

 マレーシア紙星州日報二十日付は安倍首相辞任表明に伴う自民党次期総裁選挙に関して、「日本の次期首相に福田氏がなろうが麻生氏がなろうが、『ハネムーンの時期』はない。新首相の責任は重く道は遠い」と厳しく論評しました。

 論評は、参議院選挙では「国民生活にはまったく心を砕かず、平和憲法の改定などを重視する」安倍首相の政治路線に国民の厳しい審判が下されたが、安倍氏が続投を強行し、それが国民の怒りと失望をさらに拡大して、辞任表明を強いられたと指摘。

 「参議院で野党の挑戦に直面する次期首相が、民衆の心の声や国民の関心事に真剣に応えられなければ、自民党の参議院での議席奪還は難しいだろう」とのべています。

by deracine69 | 2007-09-21 08:00 | 政治  

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