首相裏切り発言は謀略?安倍氏否定情報

2007年9月20日8時23分 日刊スポーツ

 今月12日に辞意表明した安倍晋三首相(52)が、麻生太郎幹事長(66)に「裏切られた」と漏らしたとされる問題で、当の安倍氏が否定しているとの情報が19日、流れた。この発言は、麻生氏が与謝野馨官房長官(69)と組んで安倍氏を退陣に追い込んだとする「クーデター説」の根拠になっていた。麻生、与謝野両氏はこの日、強い不快感を示した。総裁選は“情報戦”の様相を呈してきた。

 入院中の安倍首相が「裏切り発言」について、「そんなことは全然ない」「麻生さんに悪いことをした」と、否定した-総裁選も残り4日の19日、永田町にそんな情報が流れた。

 「裏切り発言」は、安倍首相が辞意表明した12日に報じられた。発信元は自民党幹部、首相周辺、若手議員の諸説あるが、片山さつき衆院議員(48)が「これはクーデター。支えると言いながら後ろから刺した人がいる」と発言し、麻生氏と与謝野氏が首相退陣に追い込んだ「クーデター説」との見方が一気に浮上。ポスト安倍最右翼だった麻生氏は、この発言で安倍氏の出身派閥・町村派の反発を買い、ほかの派閥も雪崩を打って福田康夫元官房長官支持に流れた。

 また、麻生氏が安倍氏の辞意を10日に聞いていたと明かしたことも反発を増幅させたが、麻生氏はこの日、「誤解のような話がいっぱい流れている、情報を知っていたのが私だけという話になっているが、同様に知っている方もいた」とチクリ。与謝野氏は「(首相は)中川氏に幹事長として信頼を持って、1年間ともにやってこられた。そういうことがあってもちっとも不思議ではない」と述べ、中川秀直前幹事長(63)も“同罪”と示唆した。辞意表明前日の11日、中川氏は官邸の訪問者の中で最長の29分間、面会している。火の粉が飛んできた中川氏は「一切聞いていない」と反論した。

 その後、舌戦が始まり、麻生氏陣営は「事実を事実のまま表明すべき」(島村宜伸氏)、福田氏陣営は「森元首相も怒っている」(中山成彬氏)。“情報戦”の様相に、与謝野氏は「情報戦は総裁選に色を添えると言えるが、ユーモアや品格は必要」と指摘。クーデター説の発信源について「物事を知らない人」「思考停止か無知識」と不快感を示した。

 ジャーナリスト上杉隆氏は「私が前に聞いて報じた安倍首相の『裏切られた』発言が独り歩きし、今回、全く違う意味で権力闘争に使われた」とした上で「2日前に辞意を聞いたという麻生氏の発言がなければ、クーデター説は起きなかった。陰謀説を流す方も流す方だが、使われる方も使われる方。子供じみたけんかのようだ」と指摘した。
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by deracine69 | 2007-09-20 08:23 | 政治  

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