「福田vs麻生」対立なく…脱派閥の動き広がらず

2007/09/22 22:57 産経新聞

 自民党総裁選に立候補した福田康夫元官房長官と麻生太郎幹事長は22日、仙台市で一緒に街頭演説会を行った後、東京・有楽町と新宿でそれぞれ街頭演説し、8日間の選挙運動を終えた。論戦では、安倍晋三首相が掲げた「戦後レジームからの脱却」路線の継承をめぐり、福田、麻生両氏の基本姿勢がくっきりと浮かび上がったが、派閥間の協議で固まった福田氏優勢の流れが変わることはなく「何のための総裁選だったのか」(自民中堅)との声も漏れる。

 麻生氏が最後の演説場所に選んだ東京・JR新宿駅東口は、敗戦色が濃厚にもかかわらず、若者らが詰めかけた。

 「麻生」コールがわき起こる中、「あと半日しか残っていないが、みなさんの熱気、民意が自民党の国会議員に必ず伝わる。本当にありがとう」と麻生氏はめずらしく上ずった声で感謝の意を示した。ともに街宣車の上に立つ中川昭一前政調会長(伊吹派)、鳩山邦夫法相(津島派)、甘利明経済産業相(山崎派)らに対しても「自分の派閥が他の人を推薦しているのに麻生を応援するのは大変な度胸がいる。ありがとう」と頭を下げた。

 一方、福田氏は有楽町に集めた支持者を前に「今の自民党は背水の陣だ。政治の信頼回復のため、われわれは日々努力を続ける」と訴えたが、その表情には余裕もうかがえた。

 今回の総裁選は14日の告示前に、福田氏が麻生派を除く8派の推薦を取り付け、総裁の座をほぼ確定させていた。

 これに対し、麻生氏は「談合、密室の批判を招く事態を避けなければならない」「この総裁選は、古い自民党と新しい自民党との戦いだ」と脱派閥型の総裁選を訴えたが、8派幹部による所属議員への締め付けは予想以上に厳しく、切り崩しは進まなかった。

 福田氏は「昔のように派閥リーダーが右向けといったら右という時代ではない」と派閥談合を強く否定しながらも、演説や討論ではあえて自分のカラーを強く打ち出すことは避け、「話し合い重視」の姿勢を強調して各派への配慮を演出した。

 こうしたこともあって、両氏の論戦はかみ合わないまま。対北朝鮮外交をめぐって応酬する場面もあったが、大きな対立軸とはならなかった。

 福田、麻生両氏とも、22日深夜まで自ら国会議員らに電話をかけて支持を訴え続けた。安倍路線の継承と「強いリーダー」を掲げた麻生氏にとって、安倍晋三首相の辞任表明があまりに唐突で「政権をほうり出した」イメージを与えたことが不利に働いたようだ。「小泉純一郎前首相以来のパフォーマンス政治に国民は飽きている」(自民中堅)との見方もあった。
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by deracine69 | 2007-09-22 22:57 | 政治  

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