首相不在10日、危機管理に懸念 臨時代理を置かず

2007年09月23日00時32分 朝日新聞

 安倍首相の入院から22日で10日。退院のメドが立たない中、内閣総辞職を決める25日の閣議に出席できるかどうかが次の焦点だ。この間、政府は病状の詳細を説明せず、職務を代行する臨時代理も置かなかった。「権力の空白」の理由が国民に十分伝わらず、危機管理上の問題もはらんでいる。

 総辞職は閣議決定事項。首相が出席できなければ、持ち回り閣議で決めるしかない。「最後の務めを果たす姿を国民に示す必要がある」(閣僚の一人)との声もあり、与謝野官房長官が医師団と協議する方向だ。

 内閣法9条では、首相に事故のある時や首相が欠けた時、あらかじめ指定された国務大臣が臨時に首相の職務を行うと規定している。臨時代理を置かない理由について、与謝野氏は18日、「お目にかかって話をすれば判断はしっかりしている。どうしても官邸に戻らなければならない危機が起きた場合、パトカーがつけば5分くらい。危機管理上、問題はない」と語った。

 ただ、首相の容体は「機能性胃腸障害が悪化し、全身が衰弱」との主治医の13日の会見後、表だった説明はない。首相との面会は与謝野氏と首相秘書官、家族に限られているが、与謝野氏も医師から詳しい病状の説明は受けていない。

 首相の権限は、日本が武力攻撃を受けた場合の防衛出動や災害緊急事態の布告など、国民の生命と財産に直結する緊急事態にも及ぶ。閣内からも「臨時代理を置くべきではないか」との指摘が出ている。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は18日の党役員会で「臨時の首相を置いてでも国会審議を進めなければいけない。国民から税金泥棒と言われる」と批判。海外メディアからは「日本は首相なしでもやっている」(20日付の英紙フィナンシャル・タイムズ)と皮肉な見方も出ている。
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by deracine69 | 2007-09-23 00:32 | 政治  

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