福田新総裁 地味だけど安定感 緊張し「浅学菲才」 

9月24日17時20分配信 毎日新聞

 「福田康夫首相」の誕生が確実になった。23日に行われた自民党総裁選で福田氏は330票を獲得し新総裁に選出された。投票箱を開けてみれば麻生太郎幹事長が予想外に善戦。波乱含みの船出となった。国会議員たちは何を思って票を投じ、政治の空白、混乱の責任をどう感じているのか聞いた。一方、福田氏の地元・群馬県では、4人目の総裁に沸いた。

 ◇何を期待?

 「私は、もとより浅学非才でございます」--総裁選出後、最初のあいさつを、いかにも日本的なフレーズで始めた福田氏。だが、普段の落ち着いた話し方は影を潜め、声が上ずって明らかに緊張している様子。福田氏のあいさつが終わると、議員たちが次々に出てきた。

 当初、小泉純一郎前首相の擁立に動いた「小泉チルドレン」たちの多くはグループでの申し合わせ通り、福田氏に投票したようだ。

 佐藤ゆかり衆院議員は「福田先生は『小泉改革路線は止めるべきではない』と明言され、感銘を受けた」という。片山さつき衆院議員も「安定感が一番ある方」と福田氏を持ち上げ、「小泉さんが出ないことになった時点で、劇場型はもう終わった」と断言した。

 また、安倍晋三首相応援団を自任する山本一太参院議員も福田氏に投票。「小泉・安倍改革路線を継承する人を選んだ」と笑みを浮かべた。加藤紘一元幹事長(衆院議員)の福田氏への投票理由は「外交政策の考え方が、麻生氏より福田氏のほうが(自分に)近いから」だった。

 一方、麻生氏を支援した鳩山邦夫法相(衆院議員)は「197票という結果に大満足」。安倍改造内閣が発足した直後に辞任した遠藤武彦前農相(衆院議員)は「誰に入れたなんて言う必要はない」。「毅然(きぜん)たる外交と、国民生活に思いやりのある施策の展開をしてほしい」と語った。

 ◇総選挙は… 

 次期衆院選の「顔」としての福田氏の評価はどうか。

 「決して楽勝ではないでしょう」と率直にコメントするのは、今夏の参院選で初当選した丸山和也参院議員。小池百合子前防衛相(衆院議員)は「安定と同時に爆発力もほしいですね」と言い残して、急ぎ足で党本部を後にした。

 麻生氏を推薦した中川昭一前政調会長(衆院議員)は「派閥を超えた『チーム福田』をつくっていかなければ」と優等生的な答え。野田聖子衆院議員は「ポスターの顔が誰だから勝つとか負けるとか、ここ数年間は(選挙が)軽薄な感じがしていた」とチクリ。「地味に見えるかもしれないけど、各議員が選挙区で汗をかくという原点に返るいい機会」と話した。

 ◇混乱の責任

 安倍首相の突然の退陣表明から始まった今回の政治劇。この間、国会は「開店休業」状態となった。

 平沢勝栄衆院議員は「国会が事実上開かれず、どれだけ国民に迷惑をかけたか」と政治の混乱と空白に言及。「(安倍首相は)今日も来なかった。それだけお体が悪いのなら、臨時代理を頼むと言えばいい。最後の大きな失敗じゃないか」と苦言を呈した。

 川口順子元外相(参院議員)は「国民には大変申し訳ないが、やむを得なかった。長い目で見た場合、拙速に決めるよりはよかったと思う」と言葉を選びながら話したが、逆に野田議員は「もっと短い期間で総裁を決めるべきだった。みんなで(国会空転の)遅れを挽回(ばんかい)するしかない」と、表情を引き締めた。
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by deracine69 | 2007-09-24 17:20 | 政治  

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