<福田内閣>背水の陣…17閣僚中15閣僚が残留

9月25日22時45分配信 毎日新聞

 自民党の福田康夫総裁は25日夕、国会で第91代の首相に指名された。ただちに組閣を行い、同日夜、新内閣を発足させた。26日の皇居での首相任命式、閣僚の認証式を経て正式に始動する。改造内閣が1カ月足らずで退陣、臨時国会中の組閣であることから前内閣の17人の閣僚のうち15閣僚を残留させ、急場しのぎの陣容となった。町村信孝外相の官房長官起用に伴い、外相に高村正彦防衛相、防衛相に石破茂元防衛庁長官をそれぞれあて、経験・実務重視の布陣でテロ対策特措法延長問題が控える国会攻防に備えた。参院で与野党勢力が逆転する中、福田政権は発足直後から厳しい政権運営を迫られそうだ。




 ◆「改造の幅を広げることは混乱招く可能性」

 福田首相は25日夜の記者会見で、大量の再任について「国会中で、改造の幅を広げることは、それだけ混乱を招く可能性があるかもしれない。それで必要最小限にとどめた」と説明した。

 17閣僚のうち、安倍改造内閣とポストが変わらない再任は13閣僚。変動した4ポストも町村、高村両氏が横滑りで、新任閣僚は、伊吹文明自民党幹事長の後任の渡海紀三朗文部科学相と、石破氏の2人だけ。与謝野馨官房長官と伊吹氏のみ閣外に去った。新任閣僚を起用する場合、「政治とカネ」をめぐる問題などを調べる時間的余裕が無い事情もあった。

 小渕恵三首相(当時)の急病に伴い00年4月に発足した森喜朗内閣が前内閣の全閣僚を再任した例がある。

 ◆政敵は閣外に

 首相は「挙党一致」の立場から麻生太郎前幹事長に入閣を要請したが、麻生氏は固辞した。なお調整を探る意向を示していたが結局、深追いせず断念した。麻生派からの入閣はなかったが総裁選で麻生氏を支えた鳩山邦夫法相、甘利明経済産業相は再任された。

 小幅人事ながら首相は挙党態勢と派閥バランスに配慮。渡海氏が属する山崎派は、同派が総裁選で福田氏を支持しながら山崎拓前副総裁が党役員人事で処遇されず、不満が出ていた。しかし、総裁選で善戦した麻生氏が「無役」を通し、首相には不安要因となった。

 ◆テロ特措法対応

 町村氏と高村氏は安倍内閣でも外相、防衛相としてテロ特措法問題にかかわった。石破氏も防衛政策に詳しく、経験と手堅さを重視した。また、資金管理団体の借入金問題を抱える鴨下一郎環境相、政治団体の補助金受給問題がある若林正俊農相は再任、野党の追及材料となりそうだ。

 一方、的場順三氏に代わり安倍氏と折り合いの悪かった旧自治省出身で前官房副長官の二橋正弘氏を再登板させたほか、岸田文雄特命相から「再チャレンジ」担当を外した。自民党内からはこうした福田氏の姿勢に『脱安倍』をはかる布石」(幹部)といった声が聞かれる。【中田卓二】
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by deracine69 | 2007-09-25 22:45 | 政治  

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