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<ネパール>「共和制」に移行へ 最大与党が方針転換

9月27日11時16分配信 毎日新聞

 【ニューデリー栗田慎一】ネパールの最大与党・ネパール会議派は26日、立憲君主制支持の党是を改正し、王室廃止による共和制導入支持の方針を決定した。同派の方針転換によって、全主要政党が共和制導入で足並みをそろえることになり、11月の憲法制定議会選挙後の共和制移行は確実となった。



 会議派が共和制を明確に打ち出してこなかった背景には、政権を長く掌握してきた同派と王室との深い関係がある。派内には王室の存続を強く求める実力者が今もいるが、「これ以上態度をあいまいにしていたら国民に見限られ、選挙で負ける」との危機感が党是の変更につながった。

 一方、選挙前の共和制移行を求めて政権離脱した「ネパール共産党毛沢東主義派」(毛派)が選挙妨害を公言するなど、民主化プロセスを進めてきた勢力の分裂が深刻化している。

 会議派を率いるコイララ首相は毛派の政権離脱について「選挙での敗北を恐れているためだ」と批判。これに対し毛派幹部は26日、AFP通信に対し「国王に忠実な将軍らが政権転覆を画策しているとの情報がある」と述べるなど、非難の応酬は熱を帯びている。

 毛派は武装闘争に戻らないと繰り返しているが、日本など国際社会の支援を受けて選挙準備を進めているネパール選挙管理委員会では、「武力衝突は偶発的に起きるものだ」と選挙を日程通り実施できるかを危ぶむ声も出ているという。

 ネパールでは昨年4月の民主化要求デモで、国民が国王の圧政に反発し、王室廃止を要求。ギャネンドラ国王が政権を国民(議会)に返還し、反政府勢力だった毛派も武装闘争を放棄して暫定政権に参加した。当初は選挙前の共和制移行を求めた毛派も、制憲議会選挙の日程を会議派など主要政党とともに決めたが、今月18日に再び「選挙前の共和制移行」を求めて政権を離脱した。

by deracine69 | 2007-09-27 11:16 | アジア・大洋州  

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