「舛添発言」波紋 首長ら怒りと静観

10月5日15時15分配信 産経新聞

 「市町村は社会保険庁よりも信用ならない」との発言に端を発した国民年金保険料の横領・着服問題をめぐる舛添要一厚生労働相の一連の発言が、地方自治体に波紋を広げている。鳥取県倉吉市長や東京都武蔵野市長などの抗議文に対し、舛添氏が「小人の戯(ざ)れ言」と切って捨てたことから、首長側の反論はさらにエスカレート。国民感覚から、かけ離れた地方の論理に対し、冷静な対応を求める声もある。

 抗議文を送った倉吉市の長谷川稔市長は、戯れ言発言に反発する。

 「大臣は口が滑っただけで、本心ではないと思いたいが、正すべきは正していただきたい。国と地方自治体は年金制度を維持するため良きパートナー関係にあるべきだ」

 長谷川市長が所属する鳥取県町村会(会長・榎本武利岩美町長)も2日、「上から見下ろした発言で市町村を愚弄(ぐろう)している」との決議をし、舛添氏らに決議文を送った。

 こうした論争を他の首長たちはどうみているのか-。西日本の首長に聞いた。

 島根県出雲市の西尾理弘市長は「(舛添氏は)増長している。大臣にこういう思い上がった発言があっては、地方分権は絶対に成り立たない。(大臣の)交代も考えた方がよい」などと舛添氏を批判。兵庫県伊丹市の藤原保幸市長も「発言を撤回されることを期待する」と強調する。

 年金保険料を着服した職員を懲戒免職にした広島県府中町の和多利義之町長は「着服が発覚してからルーズな管理はしていない。大臣にとやかく言われる筋合いはない」と反論する。

 一方、舛添発言を冷静に受けとめる声もある。

 香川県善通寺市の宮下裕市長は「厚労相の発言は当たらずとも遠からずのところがある。抗議などよりも適正な事務処理に力を注ぎたい」。

 岡山市の高谷茂男市長は「たるんでいるといわれても仕方がない。市町村としては事実は事実と認め、頑張るほかない」。三重県伊賀市の今岡睦之市長は「もっと地方に配慮した発言をすべきだ。(倉吉市長らの)抗議の気持ちも分かるが、両方とも大人げない」と話す。

 指定都市市長会長で名古屋市長の松原武久市長は「特段コメントすることはありません」と静観の構えだ。

 ジャーナリストの大谷昭宏氏は「すべての自治体が悪いという舛添厚労相の言い方には問題があるが、自治体側も窓口業務を一生懸命やっているとふんぞり返って反論するのはおかしい。一生懸命やるのは当たり前のこと。国民にとっては、厚労相と自治体の論争こそ“戯れ言”であって、本来論議すべき本質からかけ離れている」と話している。
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by deracine69 | 2007-10-05 15:15 | 政治  

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