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ミャンマー軍政に抗議の野党党首ら5人逮捕…シンガポール

2007年10月9日22時37分 読売新聞

 【シンガポール=花田吉雄】シンガポールでミャンマー軍事政権に対する抗議活動の先頭に立っていた野党党首らが8日、逮捕された。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国として、ミャンマーに毅然(きぜん)とした態度を取ってきたシンガポール政府だが、抗議の矛先を経済面などでの軍政との深い関係に向けられ、国内の政府批判は容赦しない持ち前の言論統制ぶりを発揮した格好だ。

 逮捕されたのは、シンガポール民主党のチー・スンジュアン書記長ら5人。大統領官邸前で8日、「シンガポール政府は軍政との取引をやめろ」などと叫んでいたところを、警察官に取り押さえられた。

 シンガポールの法律では、無許可で5人以上がデモを行うことは禁止され、警察は令状なしで違反者を逮捕できる。この点では、5人以上の集会を禁じるミャンマーに近い。

 チー書記長らは9月30日からミャンマー大使館前でミャンマー人労働者を含む支持者らと軍政を批判する集会を開催。警察は当初、警告するだけで黙認の構えを見せていた。

 ところが、チー書記長が参加者にシンガポール政府に抗議する請願書への署名も求め、政府首脳が執務する大統領官邸前で抗議行動に移ったため、逮捕に踏み切ったとみられる。

 シンガポールは人民行動党の事実上の一党支配下にあり、民主主義よりも公共の利益や経済発展を重視する立場。政府はミャンマー軍政への批判を強め、軍政のタン・シュエ国家平和発展評議会議長にガンバリ国連事務総長特別顧問との面会を促すなどしてきたが、今回の逮捕は、「国内の政府批判は徹底排除する」(外交筋)という強権姿勢に変わりがないことを改めて示したものといえそうだ。

by deracine69 | 2007-10-09 22:37 | アジア・大洋州  

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