支持率26% 福田政権の危機は深い

4月8日 信濃毎日新聞

 福田康夫内閣の支持率が30%を割り込んだ。1番の原因は指導力への疑問にある。政権運営のやり方を思い切って変えないことには、支持率回復は難しいだろう。政権の危機は深い。

 内閣発足直後の支持率は60%近かった。歴代内閣に比べても見劣りしない水準だった。

 その後は低下傾向が止まらない。共同通信社が4、5の両日行った緊急電話調査では26・6%。安倍晋三前内閣で最低だった時の25・3%に近づいている。

 安倍内閣はその時、既に退陣を表明してレームダック(死に体)状態だった。辞めることが決まった内閣と同水準の支持しか得られない。深刻な事態である。

 今回の調査で気になるのは、支持する政権の枠組みで「自民党中心の政権」と答えた人が減り、「民主党中心」とする答えと逆転したことだ。自民党に対する風当たりも強まっている。

 内閣を支持できない理由として、3人に1人が指導力不足を挙げている。これまでの足取りを振り返ると、首相のリーダーシップに合格点は付けられない。

 ガソリン税の問題では、暫定税率の期限切れでガソリン価格が下がる事態に追い込まれた。日銀総裁・副総裁の人事はいまだにもたついている。

 民主党はかねて暫定税率廃止を主張していた。財務省OBの日銀幹部への起用にも批判的だった。話が簡単に進まないのは分かっているのに、福田首相は打開の手を打たなかった。無策と批判されても仕方ない。

 小泉純一郎元首相は郵政民営化、安倍前首相は憲法改正と、賛否両論ありながらも国民から見て分かりやすい政策目標を掲げていた。これに対し福田内閣は、何を最重点の課題とするのか、いまだによく分からない。

 安倍前首相の突然の辞任を受け、福田首相は自民党内がまとまりやすい“最大公約数”として担ぎ出された経緯がある。政権運営のもたつきは、政策目標のあいまいな政治家が最高権力の座に就いた結果と見ることもできる。

 支持率回復の王道は、暮らし重視の政権運営に徹することである。福田政権はそこが弱い。

 例えば日銀総裁人事では、総裁ポストを手放すまいとする財務省の意を酌み過ぎた面が否めない。年金記録の問題でも、国民が抱く不安、不信に鈍感だった。

 支持率が下がるほど求心力は弱まり、危機打開の力は衰える。政権の前途はますます険しい。
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by deracine69 | 2008-04-08 08:00 | 政治  

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