山口2区衆院補選 自民敗れる できるか早期改造

4月28日8時1分配信 産経新聞

 衆院山口2区補選の自民党候補の敗北は、揮発油(ガソリン)税暫定税率を復活させる歳入関連法案の衆院再議決を30日に予定する与党にとって大きな打撃となった。与党内では福田政権の求心力回復に向け、7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)前の内閣改造を求める声が強まっているが、福田康夫首相はむしろ、自民党内で不協和音が続いている平成21年度からの道路特定財源の一般財源化をさらに前面に出し、改革姿勢を強めることで難局をしのぐ構えだ。

 福田首相「なかなかうまくいかないもんですね…」

 伊吹文明自民党幹事長「首相の責任ではないので気になさらないように…」

 補選敗北がほぼ確定した27日夜、首相は伊吹氏に電話でこうぼやいた。

 とはいえ、窮地に立たされたことが逆に首相のプライドを奮い立たせたようだ。モスクワ訪問中に自民党の二階俊博総務会長に電話し、28日の臨時総務会招集を指示。帰国直後には、首相公邸に町村信孝官房長官を呼び、道路特定財源を21年度に一般財源化する方針を閣議決定する意向を伝えた。

 自民党内には政権浮揚のため、サミット前改造を求める声は少なくないが、首相は消極的だ。26日には外遊先で記者団に、サミット前改造を「『こうなったらこうなる』という話はしない。頭の片隅にもない」と強く否定した。

 サミット前改造では、外相や財務相、経済産業相、環境相らの交代が難しく制約が多い。加えて「首相は行政の長として『行政の継続性』に強いこだわりを持っている」(首相周辺)だけに、政局的な思惑だけの改造には抵抗感がある。

 一方、サミット前改造論が自民党内で根強い理由は、「ポスト福田」をうかがう麻生太郎前幹事長らの動きを封じ込めることができるからだ。

 現に、党内には「民主党に追い込まれて衆院解散するよりは『選挙の顔』になる首相を担ぎ、攻めの解散を打った方がよい」(自民中堅)との声も上がっている。

 サミット前改造論者の森喜朗元首相は産経新聞の取材にも「首相は早く手作りの内閣を作り、福田イズムを出すべきだ」と強調した。参院重鎮も同調しており、この圧力は今後も強まる公算が大きい。

 それでも首相はあくまで正攻法で臨む腹づもりのようだ。自民党道路族などが反旗を翻すリスクもあるが、改革姿勢を打ち出すことで党執行部に批判的な若手・中堅の心をつかむことができる。

 首相にとって衆院補選の敗北は大きな痛手ではあるが、小泉純一郎元首相流に「ピンチをチャンスに変える」転機となるか。サミットまで高いハードルが続きそうだ。(今堀守通)
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by deracine69 | 2008-04-28 08:01 | 政治  

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