民主棄権議員と自民首脳が採決の夜に会った店

2008.4.26 16:36 MSN産経ニュース

 ■鳥つね自然洞(東京都千代田区外神田)

 電気街として知られ、今は「オタク」の街としても有名になった秋葉原。外国人も含めた観光客も多い。蔵前橋通りを越えて神田栄町、神田元佐久間町に入り、裏通りを進むと街の雰囲気はがらりと変わる。昔ながらの街並みというほど古くもないが、ほどほどに落ち着いた風情。そんな外神田の北端近くにある、行列ができる人気店がここだ。鳥料理の店で、何といっても昼の特上親子丼の評判がいい。

 夜にはこの店にも政治家が集まる(集まってはいけないわけじゃないが…)。4月9日夜、自民党の伊吹文明幹事長、矢野哲朗前参院国対委員長、民主党の浅尾慶一郎、桜井充、小川敏夫、平野達男、さらに参院で民主党会派に所属する森田高の各参院議員がここで会食した。

 この会合が話題となったのは、このメンバーのうち、桜井、森田両氏がこの日午前、参院本会議での日銀副総裁人事案の採決で、民主党の反対方針に従わず棄権したからだ。

 昨年7月の参院選で自民党が大敗して以降、野党が過半数を占める参院では、政府・与党提出法案の可決が困難な状況が続いている。自民党はこうした事態を打開するために、民主党からの造反者を誘い出そうとして水面下で工作を続けてきた。それだけに、自民党首脳と棄権議員とが、採決の日の夜に会ったことが注目されたわけだ。

 ところで、この会合は極秘で行われるはずだったのだが、マスコミに嗅ぎつけられてしまった。だれが、マスコミに漏らしたのか? 民主党側から、まず疑われたのは伊吹氏だ。民主党は以前にも、横浜市内で行われた自民党の大島理森国対委員長と民主党の山岡賢次国対委員長らの会談がマスコミに漏れたのは、伊吹氏のせいだという疑念を持っている。今回もそうだという証拠はないが、民主党側の出席者の一人は、「伊吹さんがマスコミを連れてきて、民主党に造反の動きがあると宣伝して、かき回そうとしているのではないか」と警戒を強めている。

 ところが、自民党側から言わせると、そもそも伊吹氏はこの会合に呼ばれて出席しただけで、会を主宰していたわけではない。だから、自民党側の「戦術」などではあり得ないという。

 一方、この会合に出席した矢野氏は23日夜、宇都宮市内での講演で、参院民主党から離党者が出ることを予言しており、何やらきな臭いにおいも漂う。

 いずれにしても、最近の自民、民主両党の間では、将来の政界再編の可能性を見据えて、夜の議員交流が活発化している。そうした努力が実を結ぶのかどうかは、まだ分からない。ただ、自民党がもし本当に民主党からの離党者を一本釣りしようと狙っているなら、そうした動きがマスコミに漏れてしまうのは逆効果のようにも思えるが…。(政治部 五嶋清)
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by deracine69 | 2008-04-26 16:36 | 政治  

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