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「食糧高騰、米国こそ責任」 インド、ブッシュ発言に反発

2008年05月05日22時35分 朝日新聞

 【ニューデリー=高野弦】世界的な食糧高騰を巡り、ブッシュ米大統領が「インドの経済成長に一因がある」と発言したことが、インド国内の反発を呼んでいる。有力紙は「1人あたりの穀物消費量は米国のほうがはるかに多い」などと1面記事でこぞって批判。「米国帝国主義の表れだ」などとする政界の発言を掲載している。

 ブッシュ大統領は2日、ミズーリ州の講演で「成長するインドには米国の全人口よりも多い3億5千万の中間層がいる。よりよい豊かな生活を求め始めたことが、食糧価格の上昇を招いている」と発言した。インド有力紙タイムズ・オブ・インディアは「米国の1人あたりの穀物消費量はインドの5倍以上、中国の3倍以上」とする米政府の資料を引用。肉の消費量も、菜食主義者が多いインドは米国を下回っていると指摘した。

 経済紙ビジネス・スタンダードも、米国の穀物消費量の伸び(06年~08年)が、中国やインドをはるかに上回るという国連食糧農業機関(FAO)のデータを掲載し、「高騰の責任は米国にある」とした。

 閣外協力する左派政党は「高騰の原因は米国のバイオエネルギー政策。米国以外の国は飢えても構わないという思想の表れだ」と猛反発。与党も「インドは食糧の純輸出国であって輸入国ではない」。最大野党のインド人民党は近く国会で、首相に対し米国にインド側の見解を伝えるよう求めるという。

by deracine69 | 2008-05-05 22:35 | アジア・大洋州  

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