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韓国・李大統領、早くも支持急落 経済不振・不祥事…

2008年05月07日00時28分 朝日新聞

韓国・李大統領、早くも支持急落 経済不振・不祥事…_f0013182_1215145.jpg 【ソウル=牧野愛博】「CEO(最高経営責任者)大統領」として経済再生の期待を背に登場した韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が、早くも低支持率に苦しんでいる。売り物の経済政策でつまずき、側近の辞任や米国産牛肉の輸入を巡っても批判が拡大。対北朝鮮政策も空振り気味だ。頼りの与党内にも内紛の火種を抱え、浮揚のきっかけは見つからない。

 韓国の世論調査機関によれば、大統領の支持率は2月の発足当初の70%台から急落。4月末には初めて40%を割り込んだ。原因について韓国政府や与党側は「経済政策で有効な手を打てないのが痛い」と口をそろえる。

 李氏の経済政策の核は「747政策」。07年に4.9%だった経済成長率を年7%、国民所得4万ドル、世界11位の経済規模を7位まで引き上げるとする大胆な内容だ。

 だが、韓国も世界的な景気停滞の波に襲われている。李氏は既に今年の経済成長率を6%台に、任期中の国民所得目標を3万ドルにそれぞれ下方修正。政府内からは「元々、夢のような政策だった」(関係者)と反省の声も出た。

 こうした中、閣僚級の朴美碩・大統領府社会政策首席秘書官(49)が不動産投機疑惑を受けて1日に辞任。与野党から「大統領の人選ミス」を責める声が相次いだ。

 一方、10年続いた太陽政策の修正を掲げた対北朝鮮政策も行き詰まりを見せている。李氏は先月の訪米中、南北連絡事務所の平壌とソウルへの設置を提唱したが、北朝鮮には10日足らずで一蹴(いっしゅう)された。

 韓国政府当局者は2日、提案について「北韓(北朝鮮)が望めばいつでも説明する」と述べたが、統一相経験者の1人は「過去、北に何度も拒否された提案。大統領府の準備不足だ」と批判した。

 李氏も手をこまぬいているわけではない。4月の訪米、訪日を無難にこなし、1日には年内に地方公務員1万人以上を削減する行革案を発表するなど、公約である「小さな政府」の実現に意欲を示す。だが、こうした動きも評価には直結していない。

 一方、与党ハンナラ党も、朴槿恵(パク・クネ)元代表系の国会議員当選者の復党を認めるかどうかで揺れている。元々、同党は4月9日の総選挙の際、朴氏系の議員を次々排除。李大統領に近い人物を大量に公認して政権基盤固めを狙った。

 ところが、公認漏れして離党した朴氏系の候補が次々当選。結局、党内外を合わせ、自派系が総勢69人に膨れあがった朴氏は、7月の党代表選に自らが立候補しないことを条件に、側近らの早期一括復党を迫り続けている。

 党内では李氏側近に「復党は認められない」との声が強い一方「朴氏系議員が造反すれば、過半数を割ってしまう」(党関係者)心配もある。結局、先月30日に開いた最高委員会議も結論を先送りした。煮え切らない状態が続く中、大統領選前から5割前後を維持してきた党支持率も下がり始めている。

by deracine69 | 2008-05-07 00:28 | アジア・大洋州  

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