<日中首脳会談>自民保守派に不満の声

5月7日21時13分配信 毎日新聞

 「戦略的互恵関係」の構築に向けて共同声明に署名した7日の日中首脳会談。政府・与党幹部らは一様に会談を評価したが、自民党内の保守派議員からは、チベット問題や冷凍ギョーザ事件などの懸案について「福田康夫首相は中国側に厳しい姿勢を示せなかった」との不満が上がった。昨年9月に福田内閣が誕生して以来、保守派議員は「親中派」の首相に対して目立った批判を避けてきたが、チベット問題などの成り行き次第では、保守派が、支持率低迷に悩む政権を揺さぶる事態も考えられる。

 「首相は対立点を深く突っ込まずに先送りしたのではないか。目に見えている収穫は中国からパンダ2頭を借りるぐらいだ」。自民党と無所属の国会議員でつくる勉強会「真・保守政策研究会」(会長・中川昭一元政調会長)の幹部は7日、首脳会談への不満をあらわにした。別の幹部は「首相の『対中弱腰外交』に国民も不満を抱いている。内閣支持率はさらに下がるだろう」と語った。

 研究会は、安倍晋三前首相が掲げた憲法改正など「戦後レジーム(体制)からの脱却」路線を継承するために昨年12月発足、保守派議員約80人が参加する。4月30日には、東京都内で中国の人権状況を考えるシンポジウムを開催し、チベット亡命政府の元幹部を講師に招待。安倍氏や「ポスト福田」をうかがう麻生太郎前幹事長らも参加した。中川氏は「北京五輪がスポーツの祭典として明るく開催できるか、世界が危惧(きぐ)している」と、チベット問題をめぐる中国の対応を批判。研究会幹部は「シンポジウムは日中首脳会談を前に、首相に中国に毅然(きぜん)とした対応を取るようにけん制するのが目的」と明かした。

 研究会メンバーには麻生氏の支持者が多く、麻生氏は安倍、中川両氏と連携を深めている。研究会メンバーは「対中外交は次期総裁選の主要テーマの一つ。麻生氏が総裁選に出たら、研究会メンバーの大半が支持に回る」と語る。

 こうした動きに対し、首相に近い与党幹部は一応に警戒感を隠さない。親中派を自任する自民党の山崎拓前副総裁は、研究会について「もう少し大局的見地に立って日中関係を重視してほしい」とけん制。公明党幹部は「ポスト福田を狙った動きで、今後の布石をしているのだろう。ギョーザ事件などで中国への不満が高いだけに、日中首脳会談が国民の目にどう映ったか心配だ」と語った。【堀井恵里子】
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by deracine69 | 2008-05-07 21:13 | 政治  

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