参院自民に議長不信任の誘惑 提出なら自民は両院で初

2008年05月07日23時32分 朝日新聞

 参院自民党が、江田五月参院議長への不信任決議案提出を検討している。江田氏が多数野党の「強引な国会運営」を黙認したとして責任を問う構えだ。ただ、会期中に1回しか出せないうえ、少数与党のため否決される見込みで、政治的効果を最大限に発揮できる時期を見極めている。

 これまで提出された参院議長不信任案は25件。いずれも野党が提出し、可決されなかった。衆参両院の事務局によると、自民党が提出すれば、両院を通じて初めてとなる。

 税制改正関連法案が衆院で56年ぶりに「みなし否決」され、再議決された4月30日。参院自民党の尾辻秀久議員会長は記者会見で「60日たっても結論を得ることができなかった。議長の責任は極めて重い。議長不信任案もあり得る事態だ」と述べ、提出を示唆した。

 有力視される時期は、民主党が4月末の政局で温存した福田首相や閣僚の問責決議案を参院に提出する時だ。民主党が再議決を乱発する首相や政府の責任を問うならば、対抗して、参院審議を滞らせて採決しなかった民主党の姿勢を容認した江田氏の姿勢を問うという。

 与党には、強引な民主党の国会運営を認めてきた江田氏に対して、「イエローカード(警告)がたまっている」(参院自民党国対幹部)という不満が積もっている。

 野党が衆院での予算案の採決強行に反発して審議を進めなかった時に、度重ねて江田氏に申し入れたが動かなかった。衆参両院議長が「07年度内に一定の結論を得る」とあっせんした税制関連法案は、3月中に参院で一度も審議されないまま暫定税率が失効。審議を積極的に促さなかった江田氏への不満が高まり、「史上最低の無責任議長」(脇雅史・参院自民党筆頭国対副委員長)と批判した。

 この切り札は「両刃の剣」でもある。不信任案の否決によって逆に信任されてしまえば、それ以後の国会運営に「従うしかなくなる」(参院与党議運関係者)からだ。このため「否決されるものを出しても仕方がない」(参院自民党国対幹部)といった消極論もある。(関根慎一)
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by deracine69 | 2008-05-07 23:32 | 政治  

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