四国新幹線、29年で調査費24億円 国交省が打ち切り

2008年05月22日03時01分 朝日新聞

f0013182_14144319.jpg 実現のめどが立たない四国新幹線の海底トンネル建設調査費として国土交通省が07年度まで29年にわたり、少なくとも24億円を投じていたことが分かった。08年度予算でも1億円計上した。道路特定財源の見直しで無駄な公共事業への批判が高まり、調査打ち切りを決めた。

 四国新幹線は、政府が73年に基本計画を決定。大阪市を起点に徳島、高松、松山市付近を通って大分市までの約480キロを結ぶ。本州―兵庫・淡路島と松山市―大分市は海底トンネルを掘る計画で、総工費は数兆円とみられる。

 国交省は海底トンネル建設準備のため、83年度から本州―淡路島の海底の地質調査を開始。海底を垂直に掘るなどして、わき水の有無や岩盤の強度などを毎年1億円で調べている。松山市―大分市も79~88年度に調べ、報告書をまとめたが、調査費は不明だ。

 四国新幹線は計画決定から35年たっても基本計画路線のままで整備計画路線に格上げされていない。その整備計画路線でも北海道新幹線(新函館―札幌)や北陸新幹線(金沢―大阪)は約2兆円の財源のめどが立たず未着工で、実現可能性は年々薄れている。

 国交省によると、数年前から四国新幹線の調査を疑問視する声が省内からも上がったが、地元の反発を恐れ、事業は打ち切らず、調査費の支出を続けてきた。調査結果がまとまるまでには、さらに約10億円が必要という。

 巨大公共事業への調査費をめぐっては、国交省が淡路島と紀伊半島を結ぶ「紀淡連絡道路」など六つの長大橋プロジェクトに、ガソリン税などの道路特定財源から68億円を支出していたことが判明。国会で野党から批判され、08年度から調査を打ち切った。

 四国新幹線の調査費は08年度予算でも1億円が計上され、国交省所管の独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」に調査が委託されるはずだった。だが、こうした批判を背景に、予算の執行を取りやめた。来年度以降の調査は行わないという。(大平要)

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 〈新幹線の基本計画路線〉 全国新幹線鉄道整備法に基づき国土交通大臣が決定する。現在12路線。着工にはルートなどをより詳しく決めた「整備計画路線」に格上げし、さらに財源のメドを付ける必要がある。73年までに基本計画に定められた路線のうち、着工を断念して計画から外されたのは、これまで成田新幹線(東京―成田)だけ。
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by deracine69 | 2008-05-22 03:01 | 行政・公務員  

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