消費者庁で閣僚折衝難航 週内決着へ首相の熱意が障害?

6月2日19時32分配信 産経新聞

 福田康夫首相が掲げる消費者庁の来年度創設に向けた閣僚折衝が3日から大詰めを迎える。首相は岸田文雄消費者行政推進担当相に週内の決着を指示したが、消費者庁への法令の移管作業で目立った進展はみられない。首相自身の新組織の形態に対する思い入れが強く、法令の大幅移管という「高いハードル」が作業の遅れを招いているようだ。

 首相は5月31日、岸田氏や消費者行政推進会議の佐々木毅座長を公邸に呼んだ。首相は岸田氏に「関係府省をねじ伏せてほしい。しっかり交渉してくれ」と述べ、5日の欧州歴訪からの帰国時までの意見集約を強く指示した。

 5月下旬から始まった岸田氏と経済産業など6閣僚との折衝では、消費者庁設置には異論は出ていないが、「各論」となると、若林正俊農水相が賞味期限の表示を義務付けた日本農林規格(JAS)法の一部移管を「混乱が起きるだけで消費者の利益につながらない」と切り捨てたように、つれない反応が大半だ。

 各府省が既得権益の死守に躍起となっている面もあるが、政府・与党で共通認識となりつつあるのが「首相が最も法の移管に固執している」という点だ。自民党中堅は「消費者庁は総合的に強い監督・是正権限をもつ法律があればよく、1つも移管しなくても機能する」と言い切る。

 複数の府省が1つの法律を共同で所管する「共管」は珍しくなく、例えば移管対象の特定商取引法は主管の経産省のほか厚労、国土交通両省も所管する。業界全体を監督する銀行業法などを消費者保護に主眼を置く消費者庁が一手に担うのは非現実的で、複数の府省にまたがる業務を新しい庁が担う「未知との遭遇」(町村信孝官房長官)の成否は、首相が各府省をどう説得するかにかかっているとみられる。
[PR]

by deracine69 | 2008-06-02 19:32 | 政治  

<< 北京五輪「日中共同開催」案浮上 甘利経産相、原油高騰で「今の価... >>