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石垣・南城市区3氏が無投票当選/県議選

71人、選挙戦に突入
2008年5月31日 沖縄タイムス

 任期満了に伴う第十回県議会議員選挙(定数四八)は三十日告示され、十四選挙区で前回より二人多い七十四人が立候補を届け出た。そのうち、石垣市区(定数二)と南城市区(定数一)で無投票当選が決定。六月八日の投開票に向けて、残る十二選挙区で七十一人が四十五議席を争う。各候補者は票の上積みを求めて選挙カーで街頭に繰り出し、有権者に支持を訴えた。

 無投票で当選が決まったのはいずれも現職で、石垣市区の高嶺善伸氏(57)=無所属=と辻野ヒロ子氏(64)=自民、南城市区の嶺井光氏(57)=自民。石垣市区の無投票は一九七二年(第一回)以来二度目。南城市区は旧玉城村、佐敷町、知念村、大里村による合併後初の県議選だった。

 立候補受け付けは十四市町の選挙管理委員会で午前八時半から午後五時まで行われ、出馬を表明していた現職三十一人、元職五人、新人三十八人の計七十四人以外に届け出はなかった。

 当選者を除く立候補者の内訳は、与党が自民二十人、公明三人、与党系無所属九人の計三十二人。野党・中立は社民六人、社大四人、共産六人、政党「そうぞう」一人、民主四人、野党・中立系無所属十八人の計三十九人。

 県議会の現有議席(欠員一)は、自民、公明県民会議の与党が二十七議席。野党・中立会派は護憲ネット、社大、共産、維新の会の二十議席で、与党が安定多数を占めていた。

 仲井真県政誕生後初の県議選で、与党の過半数維持か、野党・中立の逆転かが焦点。選挙結果は、県政運営だけでなく、米軍再編の鍵となる普天間飛行場の移設問題にも影響を与える。

 初日の各候補者は街頭遊説やあいさつ回りに奔走。選挙カーで政策をアピールしながら、支持を訴えた。

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無風区 早や笑顔

 30日に告示された県議会議員選挙は、石垣市区と南城市区が無投票となり、現職の3人が当選を決めた。一足早く、喜びをかみしめながらも、住民の信頼に気を引き締め抱負を語った。

石垣活性化 誓う2氏

 【石垣】石垣市区(定員二)は三十六年ぶりの無投票で、現職の高嶺善伸さん(57)と辻野ヒロ子さん(64)が当選した。

辻野さん

 辻野さんは、夫の泰夫さん(70)が七日に心筋梗塞で倒れた。一番の理解者が集中治療室(ICU)で治療を受ける中、看病と選挙準備に追われた。

 一日に四―五回病院へ通った。「心配させたくない」と周囲には隠し続けた。告示の朝、「今日から頑張るから、父ちゃんも頑張れ」と声を掛けて出発した。

 長女の美穂さん(41)は大阪から、長男の直哉さん(39)は那覇市から応援に駆け付けた。次女の仲原真紀さん(30)は、夫と二人で仕事を辞め、両親を支えた。

 辻野さんは「期待に対する責任の重さと、夫のことで夜も眠られなかった」と涙をぬぐった。当選が決まると、緑のTシャツの支持者らに囲まれ、「多くの仲間と家族に助けられ、大きな贈り物をもらった。二期目もパワフルに、沖縄のため、八重山のために頑張りたい」と意気込んだ。

高嶺さん

 市議時代を含め、九回目の選挙で初の無投票となった高嶺さん。「また頑張れ、という期待の表れ」と気を引き締める。午後五時に当選が決まると、支持者らと握手し大きく万歳した。

 超党派の県議会離島振興議員連盟の幹事長を務め、「誰よりも離島問題に取り組んできた」と自負する。

 有村産業への対応や県立図書館八重山分館の廃止計画を離島軽視と批判。「道州制で沖縄が単独州としてやっていくには離島の活性化が必要」と抱負を語った。

南城は一つ 決意の涙 嶺井さん

 【南城】南城市区(定員一)で無投票当選したのは、現職の嶺井光さん(57)。同市区は、南城市誕生後の新設の選挙区。与党は親川盛一さんと嶺井さんの二人が競合したが、候補者調整で嶺井さんに一本化。野党側は候補者を擁立できなかった。

 三十日午後五時すぎ、市玉城屋嘉部の選対本部に到着した嶺井さんを、約百人の支持者が拍手で出迎えた。嶺井さんは「南城市を一つにするため道を譲った親川さんの英断に感謝している。今後は、与党の立場で仲井真県政を支え、市の発展に尽力したい」と真っ赤な目を押さえながら語った。詰め掛けた支持者らは、カチャーシーや万歳三唱で喜びを分かち合った。

by deracine69 | 2008-05-31 23:59 | 社会  

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