ゆらぐ町村派 中川氏の政策勉強会に森氏憤慨 「派中派工作」との見方も

2008.6.5 21:28 MSN産経ニュース

 福田康夫首相を含め、4代連続で首相を輩出している自民党最大派閥の町村派(清和政策研究会)の亀裂が表面化し始めた。代表世話人の中川秀直元幹事長が派内で政策勉強会を立ち上げたことに「派中派工作ではないか」と一部が反発、最高顧問の森喜朗元首相も強い不快感を表明した。中川氏は自著「官僚国家の崩壊」(講談社)を上梓し、「ポスト福田を狙いだした」との見方が浮上している折だけに余震は当分続きそうだ。(加納宏幸)

 5日昼、都内のホテルで開かれた町村派総会で突如緊張が走った。普段はあいさつを控えていた森氏がマイクを握ったからだ。

 「福田さんはこんな辛い政治状況の中で一生懸命に国を守ろうとしている。みんなが協力し、足を引っ張るようなことは止めるべきだ。総裁候補もいろいろうわさされているが、そんな動きはわが派は一番やっちゃいけないことだ。福田さんのために何をやらないといけないか、みなさんは一番分かっているはずだ!」

 中川氏は隣で大きくうなずいてみせたが、森氏の怒気をはらんだ声が、中川氏に向けられていたことは明らかだった。

 森氏はかねて中川氏が率いる経済成長重視の上げ潮派と、与謝野馨前官房長官ら財政再建派の確執に気をもんできた。

 だが、中川氏は新著で与謝野氏らを「官僚機構とのステルス(見えない)複合体」と批判、対決姿勢をますます強めた。加えて4日には杉浦正健元法相ら派内の衆参32人を集め、都内のホテルで勉強会を開き、「上げ潮」路線で町村派の政策提言をまとめる方針を決定。これに森氏の堪忍袋も切れたようだ。

 5日夜、中川氏は都内のホテルで自らのパーティーを開いた。ここでも森氏は「中川さんは本で警鐘を乱打しているが、警鐘を鳴らすだけの立場であってはならない。バランスを取ってやることが必要だ」と牽制(けんせい)した。

 一方、中川氏は強気を崩さなかった。「日本にとっても私にとっても今後3年間は集大成の時だ。決意と覚悟を持ち身を捨てて闘う。結果で答えを出す決意だ」。総裁選への出馬表明とも受け取れる発言に会場はざわめいた。

 町村派はかつての経世会(現津島派)をほうふつさせるほど権勢を誇るが、派内事情は複雑だ。「ポスト福田」候補として小池百合子元防衛相が取りざたされる上、安倍晋三前首相は、反主流派の麻生太郎前幹事長との連携を強める。中川氏と町村信孝官房長官の確執も広がっている。派閥離脱中の小泉純一郎元首相の影響力は相変わらず強い。「派閥は政治家のオアシス」と言ってきた森氏の心労は絶えないようだ。

 他派閥の領袖も「対岸の火事」とのんきに構えていられない。町村派の「お家騒動」は政権を直撃しかねない破壊力があるからだ。パーティーに駆けつけた伊吹文明幹事長は嫌みたっぷりにこう言い放った。

 「上げ潮派とか財政再建派とか路線闘争があり、大波の中で福田首相がややフラフラさせられている印象がある。志を大切に育てていただきたい」
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by deracine69 | 2008-06-05 21:28 | 政治  

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