【洞爺湖サミット】投機資金への監視強化で一致へ

7月5日22時13分配信 産経新聞

 日米欧など主要国(G8)は7日に開幕する主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)で、商品市場に流入する投機資金への監視を強化することで一致する。現在の原油高の背景にある投機資金の過度な流入を牽制(けんせい)するのが狙いだ。ただ、投機資金の流入をどこまで抑制できるのかは不透明。原油価格の高騰で世界経済の不安定性は増しており、投機資金に対し、より強い規制が求められている。

 北海道洞爺湖サミットでは、地球環境問題とともに、原油・食糧の価格抑制策が主要議題となる。商品市況の価格高騰は、新興国の需要拡大と、将来の需給逼迫(ひっぱく)懸念が背景にあるとし、サミットで採択する首脳文書などには産油国への増産の要請や油田開発の促進、石油精製施設への設備増強といった供給対策を盛り込む。

 ニューヨーク市場の原油先物価格は連日のように最高値を更新し、1バレル=145ドルを突破。1年前の2倍に上昇している。需給だけでは説明できない上昇率で、新日本石油の土谷直昭常務執行役員は「今の原油市場は市場メカニズムを失っている」と指摘する。

 その背景にあるのが、市場への投機資金の流入だ。実際には「原油は問題なく調達できる」(土谷氏)にもかかわらず、世界的な需給の逼迫懸念が投機資金を呼び込み、異常な価格に押し上げている。

 商品市況の上昇を受けて、欧州連合(EU)域内の消費者物価上昇率はユーロ圏で前年同月比4%台に乗り、ユーロ導入以来、最大の上昇率を記録。インフレ懸念によって、主要国の経済を減速させる懸念が強まっているほか、貧困国では暴動に発展するなど政情不安を招いており、今回のサミットでは投機資金の監視強化を強めることで足並みをそろえる見通しだ。

 ただ、米国などは「市場の良好な発展をゆがめる」と主張しており、投機資金への直接的な規制までは踏み込むのは難しい見通しだ。原油の増産についても産油国側の判断に任されることになり、G8の意向通りに行動するかは不透明だ。
 今回のサミットで、過度な投機資金の流入に歯止めがかけられなければ、原油価格の高騰はさらに進行し、世界経済を混乱させる可能性は高い。各国首脳はサミットの場で投機資金の規制に踏み込むなど思い切ったメッセージを発信する必要がある。
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by deracine69 | 2008-07-05 22:13 | 政治  

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